J1札幌×川崎の“オフサイド”判定、山根視来のボール関与で議論 「こうなる前に取って欲しい」…元日本代表DFが見解

山根視来のボール関与シーンに注目【写真:Getty Images】
山根視来のボール関与シーンに注目【写真:Getty Images】

後半アディショナルタイム、札幌FWキム・ゴンヒのオフサイド判定が議論

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、10月1日のJ1第31節北海道コンサドーレ札幌と川崎フロンターレのゲームで後半アディショナルタイムに札幌のFWキム・ゴンヒがオフサイドと判定された場面が議論された。

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 この場面では、札幌のDF高嶺朋樹が自陣からロングフィードを送るとボールは最終ラインの背後まで飛び、追いかけた川崎のDF山根視来がボールのコントロールかGKチョン・ソンリョンへのバックパスを狙った場面で背後から追っていたキム・ゴンヒがボールを奪取。そのままFWガブリエル・シャビエルにラストパスを送りゴールネットを揺らしたが、高嶺のフィード時点でキム・ゴンヒはオフサイドポジションにいた。

 一方で視聴者からは、高嶺のフィードはそのまま流れ、山根がゴール前で一度ボールを触ったうえで、キム・ゴンヒがクロスを送ったことから「ボールを意図的にプレーしたのかどうか」という点でオフサイドの判定になるかの疑問が寄せられた。

 この試合を観戦していたという平畠啓史氏は「ボールを蹴った時にオフサイドポジションにいたから、という理解で済んでいた」とコメント。また、山根のプレーの理由が「オフサイドポジションにいた選手がディフェンスをしにいったから」であるため、オフサイドの判定で問題ないという見解を話した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、山根の意図的なプレーかどうかが問題ではないとして、競技規則の「オフサイドポジションにいる選手が相手競技者を妨害する」に該当するシーンだとしてオフサイドの判定は正しいものだとした。

 そして、守備者の意図的なプレーに該当するかをこの場面から議論するのであれば、キム・ゴンヒの追走によって山根がプレーの選択肢を制限されていると指摘。意図的なプレーであるかが問題になる場面では、「色々なオプションがあったにも関わらず」相手にボールが渡るプレーをした時だと説明した。

 ゲスト出演した元日本代表DF坪井慶介氏は、判定がされるまでの過程を「オフサイドディレイの弊害ではないか」という意見を話し、「山根選手はキム・ゴンヒ選手がオフサイドと分かっているけど、オフサイドディレイがあるから何とかしなきゃいけないというのもあるかもしれない」として、「こうなる前に(オフサイドを)取って欲しいのが正直なところ」と、元選手目線での意見を話した。

 家本氏は「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が入っているJ1の試合では、ゴール方向に向かっていて1対1の状況。(オフサイド)ディレイにする状況が揃っているので、ご理解くださいという場面」と説明。「VARの入っていない試合ではすぐに(オフサイドの)旗が上がる」と話していた。

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