広島が延長戦の末に京都に2-1勝利 9大会ぶりの天皇杯決勝でJ2甲府と対戦へ
延長戦前半に広島FWベン・カリファが決勝ゴール
第102回天皇杯全日本サッカー選手権は10月5日に準決勝が行われ、サンフレッチェ広島が京都サンガF.C.に延長戦の末に2-1の勝利。第93回以来、9大会ぶりの決勝進出を果たした。
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リーグ戦で3位、ルヴァンカップでも決勝進出と今季好調な広島は、Jリーグ創設以降で準優勝を5回経験しながらも果たせていない優勝を狙っている。一方で、リーグ戦で残留争いの渦中にある京都は第82回大会以来、20大会ぶり優勝を狙った。広島は10月1日のリーグ戦の浦和レッズ戦(4-1)からのスタメン変更は1人にとどめたが、京都は同日のサガン鳥栖戦からスタメンを全員変更した。
立ち上がりから広島がスムーズな試合運びで攻撃回数を増やしたが、昨年の東京五輪にも出場した京都のニュージーランド代表GKマイケル・ウッドの好守もあり両チーム無得点で進んだ。
そして前半35分、広島のMF満田誠が放ったシュートは目の前にいた京都DFメンデスの脇の下から腕あたりの位置に接触。松尾一主審は当初ハンドの反則を採用しなかったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)と長い時間をかけて交信した後にオンフィールドレビューを実施。その上でPKへと判定を変更した。これをFWドウグラス・ヴィエイラがゴール左に蹴り込んで先制し、1点リードで前半を終えた。
後半も広島が主導権を握る展開で、ペナルティーエリア内まで侵入していく形を増やした。京都はボール際に厳しく寄せる姿勢を見せ、後半19分には中盤で奪い取ったところからのカウンターでFWピーター・ウタカが抜け出して際どいシュートを放つチャンスを作ったが、GK大迫敬介がファインセーブでしのいだ。
京都はラスト15分までに5人の交代枠も使い切って変化をつけながら状況を変えにいくと後半34分、MF川﨑颯太が持ち出したところ最後はゴール前でFWイスマイラが蹴り込んで同点ゴール。1-1の同点で試合を振り出しに戻した。
激闘に決着をつけたのは広島だった。延長前半5分、縦パスを受けたMFエゼキエウがフリックして相手の背後ボールを通すと、FWナッシム・ベン・カリファが抜け出してゴール。この試合で2度目の先手を取った広島が2-1で逃げ切った。広島は前身の東洋工業時代に3回優勝しているものの、サンフレッチェ広島としては6回目の決勝で初優勝を狙う。
日産スタジアムで10月16日に行われる決勝戦では、この日の第1試合で鹿島アントラーズを破ってJ2勢として8大会ぶりの準決勝突破を果たしたヴァンフォーレ甲府と対戦する。