「どんな景色があるかワクワクしていた」 甲府主将MF、クラブ史上初の天皇杯決勝進出に感慨

甲府の主将MF荒木翔(写真は2020年のもの)【写真:Getty Images】
甲府の主将MF荒木翔(写真は2020年のもの)【写真:Getty Images】

準決勝で鹿島に1-0で勝利

 ヴァンフォーレ甲府は、10月5日に行われた第102回天皇杯準決勝で鹿島アントラーズに1-0の勝利で決勝進出を果たした。主将のMF荒木翔は試合後のインタビューで感極まった表情を見せつつ、「何も失うものはないし、今から楽しみ」と決勝の舞台を見据えた。

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 J2勢として唯一の勝ち上がりになっている甲府は前半37分、最終ラインからDF浦上仁騎が相手の背後にロングフィードすると、FW宮崎純真が相手との駆け引きで一気に抜け出した。宮崎は飛び出してくるGKクォン・スンテをかわして冷静にゴールに流し込んだ。

 殊勲の宮崎はこのゴールについて「とにかく嬉しい。抜け出した瞬間に(1トップの)三平(和司)さんが『いけるぞ』と声を掛けてくれた。トラップもGKの位置も見えていたし、冷静にプレーできた。シーズンを通してあの形を2人で狙っているので、それが上手くいって良かった」と笑顔だった。

 後半は防戦一方になりながらも守り切った。主将の荒木は「狙いとしては自分たちがボールを握って進めることだったけど、なかなかそれが叶わないゲームだった。押し込まれる時間帯も多かったけど、粘り強くゼロで進めたことが勝因だった。得点シーンも自分たちがスカウティングして、スタッフも含め全員で狙いを持ってやろうとしていたことが出た」と振り返った。

 甲府は3回戦で北海道コンサドーレ札幌、4回戦でサガン鳥栖、準々決勝でアビスパ福岡を撃破。さらにこの準決勝で5回優勝の鹿島を破っての勝ち上がりとなった。感極まった表情の荒木は、10月16日に日産スタジアムで行われる決勝戦を見据えて力強い言葉を残している。

「このクラブとしては準決勝も決勝も初めて。どんな景色があるかワクワクしていた。もう1つ上のステージでチャレンジできる。何も失うものはないし、今から楽しみ。そのワクワクしていることをピッチで表現できれば、(サポーターも)思い切って応援してくれるだろうし、それに応えられると思う」

 決勝ゴールの宮崎も「大舞台には強い方だと思うので、決勝も点を取りたい」と話す。J2勢としては第94回大会のモンテディオ山形以来、8大会ぶりの決勝進出。勢いに乗る甲府が頂点まで駆け上がるのか注目される。

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