「選手にとって特別」 甲府の吉田監督、鹿島撃破での天皇杯決勝進出に手応え「大きな自信になる」
「フルファイトした」と選手の粘り強い戦いを評価
ヴァンフォーレ甲府は10月5日の第102回天皇杯準決勝で、鹿島アントラーズに1-0の勝利を収めて決勝進出を果たした。甲府の吉田達磨監督は、「フルファイトした」と粘り強い戦いを振り返った。
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初の準決勝進出となったJ2の甲府は3回戦で北海道コンサドーレ札幌、4回戦でサガン鳥栖、準々決勝でアビスパ福岡とJ1勢を相手に3連勝で勝ち上がってきた。甲府は前半37分、最終ラインからDF浦上仁騎が相手の背後にロングフィードすると、FW宮崎純真が相手との駆け引きで一気に抜け出した。宮崎は飛び出してくるGKクォン・スンテをかわして冷静にゴールに流し込んだ。
後半は1点を追う鹿島を相手に防戦一方になった。会場も県立カシマサッカースタジアムであり、自陣にくぎ付けになる厳しい展開だったが、最後まで組織的かつ局面での強さを発揮しながら粘り切って1-0の逃げ切りに成功した。
吉田監督は試合後に「今日、2000人くらいのサポーターが来てもらって、(キックオフが)平日の5時半でもこの雰囲気。チームとしてもクラブとしても初の舞台に立って勝ったこと。リーグ戦で申し訳ない思いをさせてしまっているので、ここで何かを届けられたことが嬉しい」と、甲府から駆け付けたサポーターへの感謝を話した。
そのうえで、吉田監督は試合について「選手たちが、得点シーンもそうだけどアイデアを出してやってやろうと。J1を4つ破ることができたけれども、カシマスタジアムで鹿島に勝つのは選手にとっても特別。大きな自信になると思う」と選手たちを称え、「フルファイトした。そして大声援だった」と話した。
クラブ史上初、J2勢としても8大会ぶりの決勝戦は10月16日に日産スタジアムで行われる。昨年までシンガポール代表を率いるなど活躍の幅を広げて日本に戻ってきている吉田監督は「僕たちは小粒なチーム。みんなで協力して塊を作って頑張るしかない。今日の自信もあるけどステップを刻んで決勝にいい準備を。リーグ戦で結果を出していい形で決勝に臨みたい。また山梨にも、もう1回歓喜を届けられれば」と、その大舞台を見据えていた。