「あれ以上に嫌な経験はない」 浦和リンセンが“悲劇のデビュー”回想、PSG戦で待望の瞬間も…8分プレーで負傷離脱
広島戦でJ1デビュー、惜しいシュートシーンも披露
J1浦和レッズのオランダ人FWブライアン・リンセンが、4日のトレーニング後にメディア対応を行い「可能な限り多くのゴールを取りたい」と残りのシーズンに向けて意気込んだ。
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リンセンは夏のウインドーでオランダの名門フェイエノールトから浦和に加入。西野努テクニカル・ダイレクター(TD)が「ラストピース」と表現して背番号「9」も託された。しかし、実戦デビューとなったパリ・サンジェルマン(PSG)との国際親善試合で後半から出場すると約8分間のプレーで右足ハムストリングを負傷して離脱してしまった。
その経験を「あれ以上に嫌な経験は少ないと思う。自分が何をできるか証明したかったが、8分くらいであのようなことが起きてしまって、次の2、3日間はタフだった」と、振り返った。
オランダ国外でのプレーがキャリア初で、異国の地でのリハビリは精神的にも簡単ではないところだが「レッズには素晴らしいメディカルがいて、サポートもしてくれる。チームメイトも常にチームの一員だという気持ちにさせてくれた」と話した。
そして、1日のサンフレッチェ広島戦では途中出場から約30分間プレーしてJ1デビューも果たした。惜しいシュートシーンもあれば、MF柴戸海のゴールを導くバックヘッドもあった。それだけに「今は順調に、気分よくやっている。あとは自信を取り戻すのみ。スタメンで出てゲーム勘、公式戦のアドレナリンのところを戻したい」と意欲を見せている。
この日のトレーニングではFWキャスパー・ユンカーとコンビを組み、リカルド・ロドリゲス監督を交えてプレスの確認をする姿もあった。指揮官の求める戦術についても前向きな印象を話している。
「ゲーム中の戦術的なところ、切り替え、ボールを奪いにいく、あるいは失った後の切り替えが非常に重要。そこは自分もやりやすいしフィットしている。フェイエノールト時代から組織的に前線から奪い切って多くのゴールを取ってきた。前からプレスで奪うのは1人でできる作業ではなく、後ろも関与して奪わないといけない。周りと話しながら詰め込んでいく必要がある」
8日にはサガン鳥栖戦、12日には北海道コンサドーレ札幌がいずれもホームゲームで行われる。公式戦5試合連続で勝利を逃しているチームにあって起爆剤としても期待されるストライカーは「今はチームにブレーキがかかっている。どんな形でもこの2試合は勝利を目指さないといけない。チームにとって良い薬になるように勝利を取りたい。数字は設定していないけど、可能な限り多くのゴールを取りたい」と意気込んだ。
本来ならシーズン後半戦でチームの前線にフィットすることが期待されたストライカーだが、シーズン最終盤に停滞感に包まる浦和の空気感を打破できるのか。そのプレーが注目される。