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「選手の腕の中で死んでいった」 インドネシアサッカー大暴動 警察のファン暴行、催涙ガス鎮圧行為に批判噴出「やりすぎだ」
アレマ対ペルセバヤ・スラバヤの試合後にファン暴徒化、警察の対応を疑問視する声
インドネシア1部リーグの試合後、サポーターと警察による衝突で多数の死者を出した大暴動への衝撃が広がるなか、暴徒化したサポーターを鎮圧した警察の対応へ批判の声が噴出。この試合で敗れたホームクラブで指揮を執るチリ人監督は「警察はやりすぎだと思う」と、非難の声を上げている。
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前代未聞の大暴動は現地時間10月1日、アレマ対ペルセバヤ・スラバヤの試合後に発生した。3-2でアウェーのペルセバヤ・スラバヤが勝利すると、この結果に激怒したホームサポーターがピッチへ乱入。鎮圧しようとした警察が催涙ガスを使用して対応したため、大暴動に発展した。
この衝突が多数の死者を出す事態となり、海外メディアによると、100人以上が命を落としたという。負傷者は300人以上になると見られ、この大惨事に国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は「暗黒の日であり、理解しがたい悲劇」と声明を発表。試合に敗れたアレマのチリ人指揮官ハビエル・ロカ監督もショックを隠せず、スペインのラジオ局「カデナ・セル」に、当時の様子を鮮明に語っている。
「こんなことになるとは思わなかった。私はロッカールームに行ったが、フィールドに残っている選手もいました。選手たちが犠牲者を抱いて通り過ぎた。一番酷かったのは、被害者がチームドクターの治療を受けるために入ってきた時です。20人くらい入ってきて、4人亡くなりました。選手の腕の中で死んでいったファンもいた」
暴徒化したサポーターを鎮圧すべく、警察は催涙ガスを使用したほか、暴行を加え、犠牲者の多くは踏みつけられたり、首を絞められたりして死亡したという。そうした横暴な対応にロカ監督は「警察はやりすぎだと思う」と非難の声を上げ、「彼らはほかのやり方で対応することもできたはずだ。どんなに重要な試合でも、命を落とすに値する結果はない」と語っている。
現地警察の対応を疑問視する見解は海外メディアからも上がっており、英紙「ガーディアン」は「インドネシア・フットボールの悲劇:警察の対応に疑問の声高まる」との見出しで「ピッチに侵入したファンに警官が催涙弾を発射した事件で批判が高まっている」と報道。同国ではこれまでもクラブ間の強いライバル意識から試合会場でのトラブルが度々発生する問題を抱えていただけに、インドネシアサッカー界を揺るがす大惨事の余波はしばらく続きそうだ。