大暴動で混乱のインドネシア、フットサル代表が史上初の8強進出 「少しでも人々の喜びになれば」
準々決勝ではフットサル日本代表と対戦へ
AFCフットサルアジアカップ(アジア杯)は10月2日に1次ラウンドの最終日を迎えた。フットサルインドネシア代表は、フットサルチャイニーズ・タイペイ代表と対戦し、4-1で勝利。同国史上初の決勝トーナメント進出を決めた。
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フランス1部のリーグ・アンやスペイン1部のリーガ・エスパニョーラでも試合前に黙とうが捧げられたが、この試合でもキックオフ前に祈りを捧げる時間が設けられた。これは10月1日に行われたインドネシア1部リーグのアレマ対ペルセバヤ・スラバヤの試合後に亡くなった125名に捧げられたものだ。
試合に敗れたホームチームのアレマのサポーターが暴徒化すると、警官が催涙ガスを使って対応したことで、大暴動へと発展。スタジアムは大混乱に陥り、1つしかない出口に多くの人が殺到したことで、多くの命が失われる事態となった。
黙とう後、インドネシアの選手たちは、気持ちを切り替えて試合に臨み、チャイニーズ・タイペイ代表に4-1で勝利。グループCを2勝1敗で2位通過し、同国史上初の8強進出を決めている。
チームを率いる元フットサルイラン代表FPモハンマド・ハシェンザデ監督は試合後の記者会見で、「初のベスト8進出を達成できてとても嬉しい。選手たちはいいプレーをして、40分間を戦い抜いた。とても幸せだ」と偉業を喜びつつも、「インドネシアにとっては難しい時期だ。私たちの選手たちも悲しさがあり、喜びきれなかった。私たちにとっては良くない時間だが、この8強進出が少しでもインドネシアの人々の喜びにつながってほしい」と、コメントした。
インドネシアが4強進出をかけて対戦するのは、木暮賢一郎監督が率いるフットサル日本代表だ。現役時代10年間代表チームでプレーしたハジェンザデ監督と木暮監督は、ともにイランと日本のキャプテンを務め、アジアの頂点を競い合っている。
監督として、初めて日本と対戦することになるハジェンザデ監督は、「コグレのこともよく覚えている。彼は素晴らしい選手だった。私たちにとっては、本当に難しい試合になる。40分間戦い、ベストを尽くすだけだ。今大会、日本はサウジアラビアに負けたけれど、その1試合だけを見てはいけない。日本はアジアのフットサルを引っ張ってきた存在だ。とてもファンタスティックなチームで、選手、コーチングスタッフも素晴らしい。とにかく私たちは全力で戦うだけだ」と、初のベスト4進出へ意気込んだ。
(Futsal X・河合拓 / Taku Kawai)
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