「自分の力で変えたい」 鈴木武蔵が誓う苦境のG大阪を救う決意、J1残留への鍵は?
「残留争いの局面では…」 過去にカテゴリ降格の無念を経験した鈴木は自身を変える
「(プレッシャーは)もちろんある。プロである以上、結果が出ない時は苦しさをより感じるけど、それでもそのプレッシャーをプレーで引っ張ったり、言葉で引っ張ったり、色々あるけど、自分の力で変えたい。残留争いしていると、消極的になって、積極的になかなかなれない。失点したらそのままずるずる……というのはあるから、そういう部分はもっと変えていかなければいけない。気持ち的な部分が残留争いの局面では大事。『頑張る』とかはプロなのでできるけど、頑張るにしても重荷を背負って走っているのと、楽しくプレーして走っているのでは身体の感じ方が全然違う。そういうところをなるべく、感じないようにサッカーに集中できるように、残留争いの局面ではプレーに集中できるようにしていくのが一番いいんじゃないかなと思う。それを自分がプレーでも言葉でももっともっと示していかないと。できることは全部やっていきたい」
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鈴木自身、V・ファーレン長崎時代、昨シーズンのベールスホット時代などで残留争いを経験。カテゴリ降格という悔しい思いを味わった。だからこそ、もう二度とあんな景色は見たくない。毎日が苦しく、重圧に押しつぶされそうになりながらも集中すること、サッカーを楽しむことは絶対に忘れてはいけないという。そのなかで、自分自身も変えていかなければいけない。
「引っ張っていく、というのは大事にしていきたいというところ。今までそういうことができなかった。年齢も重ねてきて、海外で自己主張をちゃんとするというのが生まれた中で自分的にはそういうところもやっていかないと」
鈴木の中にあるのは「チームを救って1つでも上の順位へ持ち上げたい」という確固たる思い。1試合1試合、目の前のボールを追い、1つでも多くのゴールを奪う。まだまだ残留に続く道はある。そして、必ず達成する。鈴木は紛れもないG大阪の一員。燃えたぎる闘志を絶やさず、その覚悟を結果で示すはずだ。
[プロフィール]
鈴木武蔵(すずき・むさし)/1994年生まれ、群馬県太田市出身。地元の名門・桐生第一高校在学中に全国高校サッカー選手権に出場。ベスト8進出に貢献し、卒業後アルビレックス新潟に入団した。水戸ホーリーホック、松本山雅FCを経て18年にV・ファーレン長崎へ完全移籍。翌19年に北海道コンサドーレ札幌へ加入し、ルヴァンカップでは大会7得点でチームを準優勝へ牽引した。20年夏にベルギー1部ベールスホットへ移籍し、10番を付けて26試合6ゴール挙げた。2シーズンプレーした後、今夏にガンバ大阪へ加入した。年代別代表でも活躍し、16年にはリオ五輪メンバーに追加招集。19年にはA代表に初招集され、E-1選手権中国戦で初ゴールをマークした。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)