レギュラー変動の可能性も 森保ジャパン、9月シリーズで突如「激戦区」になったのは?
南野も現状で確実に選ばれるとは言い難い
次に3トップを考える。出場回数などを考えると南野拓実は入ってくるはずだが、9月の出来は良くなかった。8月の時点で森保監督は怪我の影響があると分析していたが、ここから11月までにどこまで復調できるかという位置ではないだろうか。少なくとも現状では確実に選ばれるとは言い難い。
・右ウイング
伊東純也
堂安 律
・センターフォワード
上田綾世
・左ウイング
三笘 薫
久保建英
この10人は当確と考えていいはずだ。左右のウイングはこれまでの起用と実績からほぼ決まりとして、難しいのは1トップ。過去最も起用された大迫勇也がコンディションの問題で、招集されなくなると一気に混迷を深めた。
大迫不在の時、森保監督は浅野拓磨、古橋亨梧、前田大然などスピードタイプのFWを起用してきた。本大会では押される展開が予想されるため、相手の守備ラインを押し下げ、背後を狙うためにも有効なタイプ選択ではある。
ところが所属クラブではゴールを量産している古橋亨梧は、代表チームに入ると孤立気味になり、前田大然もなかなか実績を積み上げられない。となると浅野、古橋、前田のうちコンディションのいい2人を選ぶということになるのではないだろうか。そしてポストプレーで起点になれることを見せた上田綺世は、大迫が復帰してもコンディション面を考えると、必然的に選ばれるはずだ。
今回の登録人数は26人で、森保監督はGKを3人で考えていると言っているため、フィールドプレーヤーで23人。ここまで挙げた選手数は18人で、残り5枠と想像する。
森保監督が招集した実績で言えば、次の選手が有力だと考えられる。
・大迫勇也
・南野拓実
・浅野拓磨
・古橋亨梧
・前田大然
・柴崎 岳
・板倉 滉
この7人が考えられるだろう。ところが板倉と浅野は負傷中。大迫も体調を考慮して最近代表には選ばれていない。また、南野と柴崎は9月に本来のプレーを発揮したとは言えなかった。逆にここまでの実績が乏しくても、相馬勇紀は特長のあるプレーを見せたため滑り込んでくることも十分に考えられる。
森 雅史
もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。