アーセナルの最終ライン、若返りも経験不足…クラブOB懸念「学ぶことが本当に重要」
ウィリアム・ギャラス氏、古巣でプレーする同胞サリバの境遇を危惧
現役時代にイングランド1部アーセナルでプレーした元フランス代表DFウィリアム・ギャラス氏が古巣でプレーする同胞DFウィリアム・サリバの境遇を危惧している。フランス1部マルセイユから復帰した同選手は今季レギュラーの座を掴んだが、まだ21歳で周囲から学ぶべきことも多い。しかし、ギャラス氏は今のアーセナルにはサリバが教えを請うような“トップクラス”のDFはいないと感じているようだ。
サリバは2019年にフランスのサンテティエンヌからアーセナルへ移籍。出場機会を得るために3シーズンに渡ってローン移籍を繰り返し、今季ようやくプレミアリーグデビューを飾った。昨季マルセイユで大きく成長したこともあり、開幕からセンターバックのレギュラーとして定着している。
しかし、2006年から2010年までアーセナルでプレーした経験を持つギャラス氏はサリバの置かれた状況を心配しているようだ。英紙「ロンドン・イブニング・スタンダード」紙は英国のオンラインカジノサイト「Genting Casino」のインタビューでギャラス氏が次のように語ったと伝えている。
「サリバは若い頃のリオ(・ファーディナンド)に匹敵する。彼らはよく似ていると思う。だが、同時に同じ問題も抱えている。誰から学ぶかということだ。彼はまだ若い。あのくらいの年齢の時は隣でプレーする選手から学ぶ必要があるんだ。特にセンターバックは経験豊富な選手から学ぶことが本当に重要。今のサリバの隣にはそういう選手がいない。経験豊富な選手というのはつまりトップクラスのDFということだ」
ギャラス氏はまだまだ伸びしろがある年齢のうちに、一流の選手と一緒にプレーすることの重要性を強調している。過去に名を馳せた名DFたちの多くはやはり経験豊富な選手とのコンビを経験していると語っている。
「だから私は彼のことを少し心配している。もしさらに上のレベルに行きたいと思うのであれば、トップクラスの選手の隣でプレーする必要がある。ジョン・テリーの隣には誰がいた? マルセロ・デサイーだ。リオ・ファーディナンド? その前はよく覚えていないが、彼には(ネマニャ・)ヴィディッチがいただろう。すべてのDFは誰かから学んでいる。(アレッサンドロ・)ネスタも(パオロ・)マルディーニの隣でプレーした」
現在、サリバとともにセンターバックでプレーするのはブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイスだが、彼もまだ24歳と若い。ほかにもイングランド代表ベン・ホワイト(24歳)、日本代表DF冨安健洋(23歳)など今のチームの最終ラインには20代前半の若手が多い。昨夏の大型補強を機にチームは大きく若返りを果たしたアーセナルだが、ギャラス氏はその経験値の不足を懸念しているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)