日本代表、なぜ27日エクアドル戦で大胆な“全員入れ替え”? 森保監督が説明…W杯で「勝つために必要なトライ」

日本代表を率いる森保監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
日本代表を率いる森保監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

「一部の選手で積み上げてチーム力を上げるのでなく、2チーム分くらいの戦力が必要」

 日本代表は9月26日、翌日のエクアドル代表との国際親善試合に向けた前日練習をデュッセルドルフ・アレーナで行った。23日のアメリカ戦(2-0)後から全体練習を回避していたFW前田大然(セルティック)もスタジアムに姿を見せ、最初のランニングをチームメートたちとこなし、別メニューの調整を入った。

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 練習の前には前日会見が行われ、森保一監督はエクアドル戦で4-2-3-1のシステムを踏襲するものの、アメリカ戦からは先発メンバーを全員入れ替える方針を口にした。森保ジャパンは今年3月のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選、そして6月のキリンカップでも、大幅な選手入れ替えをして試合に臨んだ。しかし、3月はオーストラリアに2-0で勝利した次の試合となったベトナム戦では1-1の引き分け。6月もガーナに4-1と快勝した後、チュニジアに0-3で敗れている。

 再び大幅なメンバー変更を行い、試合に向かう決断をした森保監督は「選手はやってくれるという期待を持っています。ただし、上手くいかないことも、それは対戦相手があっての試合なので、そこも想定には入れたくないですが起こり得るかなと思っています」と、同じことが起きないことを期待しつつ、あえて総入れ替えにトライする理由を説明した。

「なぜ、そこをやるかというと、W杯のグループリーグ3戦を考えた時、ドイツ、コスタリカ、スペインと戦います。ドイツとスペインはW杯でも優勝している世界のトップトップを走るようなチームです。コスタリカも過去ベスト8に入った世界の中の強豪です。例えば、初戦ドイツと戦った時に、普段の選手たちも非常に厳しい環境のなかで、インテンシティーの高い試合をしています。W杯初戦のプレッシャーであったり、相手の力を踏まえた時に、普段よりも、おそらく想像以上に大きなエネルギーを使うことになる。その時に心身ともに中3日で回復できないような、試合をしなければ、勝つ、あるいは勝ち点をつかむのは難しい」

「そうなった時に、一部の選手で積み上げて、チーム力を上げるだけではなく、分かりやすく言うと、2チーム分くらいの戦力がいるなかで、疲労、疲弊した選手を入れ替える。今回と6月シリーズで、1試合ずつチームを入れ替えて勝っていくくらいの準備をしていかないと、我々の目標としているベスト16の壁を破ってベスト8以上にいくのは難しい。そこで、これまでのトライをしてきました」

 そして、「勝つために必要なトライだと思ってやっている。選手たちにもストレスになることは重々分かっているうえで、そこを乗り越えて、結果を出せるようにしないといけない。過去6回出場したなかでも、行けていないところに行こうとしている。どういう決断をするか分からないが、同じことをやって勝てるとは思わない。結果を出すためには、難しいことを乗り越えて、準備しなければいけないと、私も、チームも覚悟して準備を必要することがあると思っています」と、決意を述べた。

 これまでメンバーを大幅に入れ替えたベトナム戦、チュニジア戦では結果が出なかったが、明日はW杯メンバー選考前の最後のゲームでもある。目の前の敵に勝ち、日本が2チーム作れるくらい選手層が厚いということを示せるだろうか。

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