準決勝第2戦ではアシストを記録するなど4-0の勝利に貢献

　J1セレッソ大阪のDF山中亮輔は、9月25日に行われたルヴァンカップ準決勝第2戦の浦和レッズ戦でフル出場して4-0の勝利に貢献。古巣対決で鮮やかなアシストも決め、「どうしても勝ちたかった」という思いを語った。

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　リーグ戦の2試合は先制点を利して浦和の攻撃を受けつつ、守り勝つ試合展開だった。それだけにホームで1-1の引き分けに終わった初戦を「ブロックを作っての成功体験もあって、アウェーゴールを取られたくない気持ちで浦和をリスペクトし過ぎた」と振り返る。しかし、このゲームでは「点を取らなければ仕方ない」と吹っ切れた部分があったという。

　C大阪は立ち上がりから浦和のビルドアップにハイプレスで対抗すると、敵陣でボールを回収しつつ攻撃回数を増やした。山中もプレスに連動したポジションを取ったところから攻撃に関わり、チームの2点目の場面で起点になるプレーもあった。

　そして後半6分、山中は攻撃参加すると味方のパスに反応しながらゴール前の状況を確認。ワンタッチで得意のアーリークロスを供給すると、ドンピシャのボールがFW加藤陸次樹のヘディングシュートを導いて追加点となった。前の空いた状態からピンポイントのクロスを供給するところに最大の強みを持つレフティーは、「本当に完璧。思い描いたところに蹴れた。それをこの舞台で出せたことに満足している」と喜んだ。

　山中は柏レイソルや横浜F・マリノスでのプレーを経て2019年に浦和へと移籍した。3シーズンをプレーする間にはAFCチャンピオンズリーグ（ACL）決勝進出に貢献するプレーもあったが、この時期の浦和は監督交代を繰り返す迷走ぶりも目についた。そうしたなかで昨季限りで退団となり今季からC大阪でプレーするが、浦和の退団時には「来年から浦和レッズのユニフォームを着てプレーすることができなくなり、非常に残念で悔しい」とコメントを残すなど、その移籍の経緯を示唆していた。

　それだけに山中は、「みんなのハードワーク、頑張りが報われた。気持ちも入っていたし、どうしても勝ちたかった。個人的に思うところもあったし、出ていかざるを得なかった。その感じが、今までの古巣対決とは違う。自分の存在価値を示せたと思う。サッカー選手として結果を出せたのが嬉しかった」と、その思いを語った。

　セットプレーも含めピンポイントで合わせてくる正確なクロスに加え、強烈なミドルも持ち合わせる。決勝の舞台で、山中の左足が火を吹けばC大阪にとって2017年以来の優勝も大きく近づきそうだ。