日本代表の明暗…「こりゃあ凄い!」と脱帽の最高点&不安を残した2人は? 金田喜稔がアメリカ戦出場の全17選手を採点
1本のパスでチャンスにつながる期待感があるシュミット、伊藤もこの日の収穫
<途中出場>
■伊藤洋輝(シュツットガルト/DF/←ハーフタイムIN)=★★★★☆(4つ星)
CBの左に入り、フィード能力の高さを発揮。板倉滉が負傷離脱しているなかバックアッパーとして期待が懸かる1人。時折正確性を欠くプレーも見られるが、高さとフィードは魅力で、十分計算できるという点ではこの日の収穫と言える。
■シュミット・ダニエル(シント=トロイデン/GK/←ハーフタイムIN)=★★★★☆(4つ星)
クリーンシートに貢献。足もとにボールが入った時、相手のプレスを受けても慌てる素振りはなく、安心して見ていられる。フィード能力を見せつけた場面もあった。精度の高いパスを出せるので、伊東や三笘が前線にいたら1本のパスでチャンスにつながる期待感がある。
■町野修斗(湘南ベルマーレ/FW/←ハーフタイムIN)=★★★☆☆(3つ星)
相手が後半から盛り返したこともあり、見せ場を作れずに終わった。ボールを追う時間が長く難しさがあった。シュートまでの形を作れず、森保監督へ猛アピールとはいかなかった。
■三笘 薫(ブライトン/MF/←後半23分IN)=★★★★★(5つ星)
ボールをロストしたり奪われる場面もあったなかで、最後まで果敢にチャンスを狙い続けたからこそ、あのスーパーゴールが生まれた。独特の間合いとフェイクで翻弄し、まさにイメージどおり。自分のスタイルを出し切ったのだから、「こりゃあ凄い!」と素直に脱帽。チームに不可欠であることを改めて印象付けた。
■堂安 律(フライブルク/MF/←後半23分IN)=★★★★☆(4つ星)
惜しいシュートもあり、中に切れ込んだ場面も良さが出た。積極的に攻撃に絡んで活性化させた点を評価。堂安の得意な形があるので、途中出場の時は周りがそれを引き出せるかがポイントになる。
■原口元気(ウニオン・ベルリン/MF/←後半41分IN)=※短時間のため採点なし
W杯最終予選のようにクローザーとして投入。その役割を担う存在として、森保監督が信頼しているのが窺える。信頼しているからこその必勝パターンのようなものだ。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。