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モウリーニョ監督の“空っぽ発言”の真意 「もし私がファンであったなら」
「言い過ぎた心当たりはある、だけど……」
チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、前節のQPR戦後のコメントでサポーターに対し、苦言を投げかけたことについて適切な発言でなかったと認めた。地元紙「デイリー・スター」が報じた。
QPRに勝利し、ホーム全勝を維持した。だが、ポルトガル人指揮官はサポーターの歓声が少ないことに対し、「客席は埋まっているがスタジアムは空っぽ」という表現で不満を訴えた。しかし、数日が経った昨夜、自らの発言に問題があったとし、発言の真意を明かした。
「ファンに対して、少し言い過ぎた心当たりはあるよ。だけど、私自身スタンドからチェルシーを見ていて、私もプレーしたい、助けになりたいと選手たちは思わせてくれた。ファンにも、それを一緒に感じてほしかった。もし私が選手でなければ、プレーはできない。もし私が監督でなければ、指揮を執ることはできない。それでは、もし私がファンであったなら、チェルシーにできることは何なのだろう?」
そして、そのインタビューの中で自身の娘の誕生日を引き合いに出し、監督と父親の両立の難しさについても語っている。
「私は人生を最大限に楽しもうと心がけている。実際、このクラブでの仕事は本当にハッピーだよ。ただ、昨日は娘の18歳の誕生日だった。娘にとっても父親にとっても、その瞬間は一度しかない。私は、その時間を一緒に過ごすことができなかった」
世界的名将は、家に戻れば、良き父親でもある。だが、多忙を極め、すべてをクラブへと注いできた。そんな指揮官だからこそ、あの発言を口にしたのかもしれない。5日に行われる欧州チャンピオンズリーグ1次リーグ第4節のマリボル戦のため、スロベニアの地に乗り込む。彼の声は、スタンドの歌唄いたちにどう響いたのか。答えは、再びスタンフォードブリッジに戻ってきたときに出るだろう。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images