日本代表OBのアメリカ戦「スタメン予想」 1トップの軸に古橋、“鎌田システム”採用も推奨
栗原氏は「センターラインが固定されると厚みが出る」と指摘
栗原氏はトップ下を置く4-2-3-1は、「鎌田システム」だと表現。MF伊東純也(スタッド・ランス)、MF三笘薫(ブライトン)の両サイドが有力として、FW古橋亨梧(セルティック)を生かす意味では、鎌田がより適任だと語る。
「古橋を使う場合、スルーパスがほしいところなので鎌田のトップ下は有効なオプションだと思います。伊東と三笘の単独突破タイプとは、上田綺世のほうが相性はいい印象もありますが、上田はベルギーであまり結果を残していないのと、古橋はプレーの幅が広い」
森保ジャパンで最多得点を記録しているFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)は不在、MF南野拓実(ASモナコ)も所属クラブでレギュラーではなく、W杯アジア最終予選以降は伊東主体のスタイルとなっている。ただ、W杯本大会を見据えたうえでは、センターラインに不動の存在が欲しいと栗原氏は見解を述べる。
「攻撃の軸は伊東が一番手。本来は、例えば大迫、鎌田みたいにセンターラインに軸が欲しいところです。両サイドは伊東や三笘のようにいい選手がいるとはいえ、鎌田や古橋が固定されると厚みが出てくる。いい選手が多いからこその事態かもしれないけど、軸という軸がいない。サイドの選手が軸なのはバランスが悪くなる可能性はあるので、中央の選手がしっかり結果を残すところを見てみたいですね」
森保監督が9月23日のアメリカ戦、27日のエクアドル戦でどのような采配を振るうのか注目が集まる。
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。