吉田麻也が明かしたシャルケ入りの背景 W杯から“逆算”が決め手に「7月までにと思っていた」

日本代表DF吉田麻也【写真:河合 拓】
日本代表DF吉田麻也【写真:河合 拓】

今夏、ドイツ1部シャルケ入りを決断、新天地移籍までの経緯とは?

 日本代表は9月23日にドイツで行われるアメリカ代表との国際親善試合に向けて、トレーニングキャンプを行っている。21日の練習後、取材に応じたDF吉田麻也は、チーム全体を見ながらも、自身のコンディションを整えないといけないキャプテンの難しさを口にしつつ、夏の移籍市場で新天地にドイツ1部シャルケを選ぶ際に、ワールドカップ(W杯)から逆算していたことを明かした。

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 昨シーズン限りでイタリア1部サンプドリアとの契約が満了した吉田には、多くのオファーが届いていたという。そのなかでシャルケを新天地に選んだ理由について、これまでに元日本代表DF内田篤人が所属していた当時から憧れていたことも明かしていたが、カタールW杯からの逆算も大きかったという。

 吉田が最後に日本代表の活動に参加した6月のチュニジア戦では0-3の大敗を喫し、吉田自身も全失点に絡んでいた。キャプテンという立場上、チーム全体に気を配る必要がある一方で、一人の選手として調整も欠かせない。

 吉田は「こういうポジションは非常に難しい。大きな大会になると広い視野を見がちになる。そうなると自分の足もとがおろそかになる。この4年くらい、周りを見すぎて自分の足もとが……というのがあった。今回は、そこを引き締めていかないといけないことは重々理解している」と、9月の2連戦では、自身のパフォーマンスも問われることを自覚する。

 そして、「W杯で結果を出すために、ああいうところ(シャルケ)に身を置いてやっているのは、もちろんある」と言い、移籍市場の早い段階で新天地を決めた理由に、W杯の存在があったことを明かした。

「早くチームを決めて、この2か月間シャルケでプレーしましたが、より良いチームを選ぶために、(移籍先決定を)引っ張ることもできました。でも、11月に(W杯に)行くためには、9月に良いパフォーマンスをしないといけない。そのためには開幕から試合に出ないといけない。そのためには、プレシーズンをしっかり準備しないといけない。ということで、7月までに良いチームを決めようと思っていた。そのなかでシャルケに決めた」と、W杯から逆算していたことが、夏の移籍市場の早い段階で、移籍先が決まった背景にあったと話している。

 そして「今、現状でプレシーズンを戦って、(シーズン開幕後は)勝ち点は取れていないけれど、良いコンディションで来られている。しっかりと良いパフォーマンスで、代表の11人の枠、キャプテンとしての立場に値するパフォーマンスをしたいと思っている」と、意気込みを口にした。

 夏の時点で、すでに9月シリーズも意識していた吉田。果たして、チュニジア戦の借りを返すような安定感あるプレーを見せ、チームをまとめることができるだろうか。

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