「前ほど焦っていない」 堂安律がスタメン争いに言及、森保Jの右サイド奪還へ「リラックスしている」

日本代表FW堂安律【写真:Getty Images】
日本代表FW堂安律【写真:Getty Images】

フライブルクで公式戦4得点をマーク、セットプレーの技術も高める

 日本代表FW堂安律は、今シーズンから所属するドイツ1部フライブルクで、公式戦10試合に出場して4得点を記録している。この成績は、フランス1部スタッド・ランスMF伊東純也(公式戦8試合2得点1アシスト)、同じポジションを争うスペイン1部レアル・ソシエダのMF久保建英(8試合で1得点2アシスト)と比較しても、決して引けを取るものではない。

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 堂安も「コンディションはかなり上がってきていると思いますし、間違いなく良いパフォーマンスができると思っている。そこは心配していない。チャンスがくれば、自分のパフォーマンスを集中してやるだけかなと思っています」と、自信を漲らせた。

 自分で仕掛けるプレーと、周囲を生かすプレーの使い分けができているという指摘には、「それを意識して変えたつもりはない。調子が良いので身体が反応している。PSVの後半戦から今は、かなりコンディションも含めて上がってきている。それが原因で周りの使い方もうまくなっている」と、自身の見解を語った。そして、「ただ今シーズンは、アシストがないので、アシストを付けられるように意識している。アシストも付けられるようなウイングにならないといけないので、そこは課題かなと思います」と、伊東と久保がすでに記録しているスタッツへの意識を口にした。

 日本代表では、ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を通じて、伊東が右サイドで存在感を示してきた。それでも、「フライブルクでこういうプレーができていれば、チャンスがあれば、ピッチに立てば、できるという自信は持てる。前ほど焦っていない。黙ってチャンスを待つだけ。前みたいに『試合で使えよ』という感じはない。使ってくれれば、できる自信があるから、すごくリラックスしている」と言い、さらに「自分の立場ははっきりしている。スタメンじゃないのは立場上、分かっている。好きな状況なので、得意かなと思います」と、結果を残せる自信を見せた。

 また、試合で見えているところ以外でも、準備を進めている。日本の課題でもあるセットプレーだ。フライブルクで直接フリーキック(FK)からゴールを挙げている堂安だが、「たかが1点なので、それで日本代表のキッカーを務められるとは思っていない」と口にしつつも、虎視眈々とその座を狙う。

「チームには左足で良いキッカーもいるから、試合ではコーナーキック(CK)を蹴らせてもらっていないが、練習ではCKも、FKも蹴らせてもらっているので、『蹴れ』と言われたら、間違いなく準備はできている。フライブルクに来て、セットプレーの重要性はかなり感じている。それこそ拮抗した試合になれば、ドイツ、スペイン、コスタリカとも、1点取れれば楽になるので、しっかり準備していきたいと思っています」と、W杯でキッカーを務めることを視野に磨きをかけていくことを宣言した。

 森保一監督にとっても、右サイドの選手たちが好調なことは嬉しい悩みになるだろう。過去の大会を見ても、W杯直前の試合で好プレーを見せた選手は、本大会で起用される確率が高くなっている。自信をもって望む9月シリーズ、堂安はチャンスを生かして、熾烈なポジション争いのなかで自身の重要性を示すことができるだろうか。

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