木暮監督が必勝を誓ったブラジル戦、フットサル日本代表は1-5の大敗で初勝利はお預け

9月18日には再びブラジル代表と対戦予定【写真:河合 拓 / Futsal X】
9月18日には再びブラジル代表と対戦予定【写真:河合 拓 / Futsal X】

9月18日には再びブラジル代表と対戦

 対する日本は、試合の入りが悪かった。過去の試合でも、フットサル日本代表は試合の入りが悪かったことが少なくない。国内での国際親善試合の機会が少なく、勝利が求められること、最近では国内でほとんど経験することのなくなった満員の観衆。日常とは異なる多くの状況が、普段のプレーを容易にさせてくれなくなる。そして、今回の対戦相手は、そんな隙があれば決して見逃さないブラジルだった。

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 日本は立ち上がり、わずか7分間で3失点を喫してしまう。そのうち2点は経験豊富な先発メンバーが出ていた時間帯だ。ブラジルの先制点は、GKも含めたボール回しからミスマッチを起こし、今回のチームではエースのFPピトと決して守備が得意ではないヴィニシウスにぶつけ、寄せの甘い状況で挙げている。2点目のシーンも、ヴィニシウスの守備が緩かったところを、スペースにパスを出された。木暮監督はタイムアウトを取って修正しようとしたが、ブラジルのようなレベルとの試合経験が乏しい選手が増えたFP清水和也、FP水谷颯真、FP石田健太郎、FP金澤空のセットも簡単に崩されて、3点目を許してしまう。

 試合の前日会見で「私自身、選手としてもコーチとしても一度もブラジルに勝利を挙げたことはないですけど、このグループであれば間違いなく勝利をつかむことができると思っています」と語っていた木暮監督だが、立ち上がり7分で3失点を喫してから、ブラジルをひっくり返せるチームというのは、世界中を探しても、なかなか見当たらない。

 前半、さらに1点を追加された日本は、後半に入ってからは、アグレッシブな戦いぶりを取り戻した。すでに4点のリードを奪い、試合を決めていたブラジルが勢いを落としたこともあり、試合は拮抗する。吉川の浮き球のパスからアルトゥールが1点を返したものの、直後には、日本を勢いづかせなることを拒むように、ブラジルが一瞬、ギアを挙げて、すぐに38歳のロドリゴの突破からダルランがゴールを決め、試合を沈静化させた。

 その後、パワープレーも不発に終わった日本は、監督が必勝宣言した試合で1-5という大敗を喫している。

 惜しむべくは、これでブラジルの最大値を引き出せなくなった可能性が高いことだ。前回のW杯のメンバーが、世界一の選手と名高いFPフェラオが負傷して、来日していない今回のブラジル代表は、昨年のフットサルW杯に出場していた選手が、ピトとロドリゴの2人だけ。Fリーグでプレーしている4選手がメンバー入りしており、実質的にはB代表の位置づけだ。

 それでも、FP金澤空が「ブラジルはまだ100%じゃなく、余力があるように思えた」とコメントしたように、目の色を変えて日本のゴールに迫る場面は少なかった。仮に初戦で敗れたり、引き分けたりしていたら、9月18日の第2戦は最初から、もう一つギアの上がった彼らと対戦できるはずだったのだ。

 とはいえ、この親善試合後に控えているアジアカップでも、ここまで強い相手はイランくらい。ブラジル戦での歴史的な初勝利を狙うとともに、アジアカップに向けて勢いづくプレーを40分間にわたって見せることが求められる。

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Futsal X

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