チェルシーの仏代表カンテ、契約延長オファー拒否 クラブ残留希望も…新オーナー体制下の条件提示に難色か
前オーナー体制で3年契約を提示も、新オーナーの提示は2年契約プラス1年のオプション付きに
イングランド1部チェルシーに所属するフランス代表MFエンゴロ・カンテは、今シーズン限りで契約が満了を迎える。クラブは新たに1年オプション付きの2年契約を提示したが、カンテはオファーを拒否したと英メディア「The Athletic」が報じている。
2016年夏にプレミアリーグを制したレスター・シティからチェルシーに加入したカンテは、その後も個人でプレミアリーグ連覇を果たすと、UEFAチャンピオンズリーグ制覇、FIFAクラブワールドカップ(W杯)優勝などのタイトルを獲得している。
このまま契約が満了すれば、来年夏にはフリーエージェントとなるカンテに対し、チェルシーはロシア人のロマン・アブラモビッチ氏がオーナーを務めていた2021年から契約延長の交渉を行ってきた。当初、3年プラス1年のオプションの条件を提示していたチェルシーだが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、イギリス政府がチェルシーの経済活動を止めたことから、新たな契約は結ばれなかった。
その後、チェルシーはアメリカ人実業家のトッド・ベーリー氏が新オーナーに就任。そして、カンテとの交渉が再開されたが、今回、提示されたのは2年契約プラス1年のオプションという条件だったという。
これは今夏の移籍市場でスペイン1部FCバルセロナから加入したガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンと同じ契約期間になるが、カンテと同じ31歳のセネガル代表DFカリドゥ・クリバリは、4年契約を結び、イタリア1部ナポリから加入している。
トーマス・トゥヘル前監督はカンテとの契約延長について、負傷の多さを懸念点として指摘。昨シーズン、公式戦42試合に出場したカンテだが、出場時間を限定せざるを得ない状況にあり、今シーズンも公式戦7試合のうち、5試合を欠場している。ただし、出場したアウェーでのエバートン戦(1-0)とトッテナム戦(2-2)では活躍しており、欠場した5試合のうち3試合に敗れたことがトゥヘル監督の解任にもつながっている。
カンテ自身も、チェルシー残留を希望しているとされているが、クラブは2018年のロシアW杯優勝を経験している世界有数のMFを引き留められる条件を、新たに提示することができるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)