柏ネルシーニョ監督、浦和戦4失点大敗に怒り 「レアルと試合をしているかのように相手をリスペクトし過ぎた」
浦和戦で前後半に2失点ずつを喫し、細谷が1点を返すのが精いっぱい
柏レイソルは9月10日に行われたJ1リーグ第29節で浦和レッズに敵地で1-4の完敗。ネルシーニョ監督は試合後の記者会見で、「さながら、レアル・マドリードと試合をしているかのように相手をリスペクトし過ぎた」と、選手たちの姿勢に対して怒りを露わにした。
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柏は浦和に対して5-3-2で構えたものの、間を取って前進してくる浦和を捕まえられずに前進を許した。前半7分に先制点を奪われると、前半24分にはピッチ中央を2本の縦パスで割られて失点。その後にネルシーニョ監督がシステムを変えて多少の落ち着きを取り戻したものの、後半にも2失点して試合の行方を決められた。試合終了間際にFW細谷真大が1点を返したものの、スコアを見れば焼け石に水の感は否めなかった。
ネルシーニョ監督は記者会見で試合の振り返りを求められると、「今日のゲームでは特に前半、勇気やパーソナリティーの面で、さながら我々がレアル・マドリードと試合をしているかのように相手をリスペクトし過ぎて、この戦い方が続くと自分たちが掲げた目標に到達するどころか、下降路線をたどるだけになってしまうという話を(選手たちに)した」と切り出した。
そのうえで「前半は、我々が今週にトレーニングやミーティングを何もしてこなかったかのような出来だった。できる限りを尽くして飲水タイムに形を変え、ハーフタイムにも選手たちに若干のディテールについて指示をしたが、これだけの大差をつけられての敗戦となってしまった」と、怒りの収まらない様子だった。
このゲームは両ゴール裏スタンドは声出し応援が可能なエリアに設定された。柏のサポーターにも1100席が該当エリアとして割り当てられ、アウェーではあったものの、試合開始直前から熱い声援が送られていた。
それもそのはずで、この浦和戦が古巣対決で後半からの出場となったFW武藤雄樹が「コロナで声出しが止まってから初めてだったので、久しぶりだった」と話したように、柏のサポーターにとっては約2年7か月ぶりにチームへの声援を送れる試合だった。点差がついたなかでも声援は止まらなかっただけに、武藤も「あのような雰囲気でサッカーができるのはすごく嬉しいこと。僕たちレイソルからすると残念な試合になってしまい、僕自身もっといいプレーを見せたかった」と話した。
ネルシーニョ監督はメンタル的に劣勢になった理由を「1人1人の責任感」と総括するなど、厳しい表情を少しも変えないまま会見場を後にしていた。これでリーグ5試合勝利なしと厳しい状況に陥っているが、ここから立ち直ることができるかどうかが最終順位にも大きく影響しそうだ。