自身のYouTubeチャンネルで、トゥヘル監督の電撃解任に言及

　イングランド1部チェルシーは、9月7日にトーマス・トゥヘル監督の解任を発表した。現地でも驚きをもって報じられているなか、元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏は、自身のYouTubeチャンネル「ファイブ」で、この決定についての私見を述べるとともに先週、トゥヘル監督と会った際の話を明かしている。

　トゥヘル監督は、チェルシーの監督に就任して半年の間にUEFAチャンピオンズリーグ（CL）優勝を果たし、昨年にはクラブ史上初のFIFAクラブW杯優勝を成し遂げたドイツ人監督だったが、今季はリーグ戦6試合で3勝1分2敗の6位となっていた。さらに6日のCLグループステージ第1節で、ディナモ・ザグレブに0-1で敗れると、翌日に解任が発表された。

　今夏の移籍市場でチェルシーは、2億5500万ポンド（約423億円）を費やし、ドイツ人監督を後方支援している姿勢を見せていた。そうした状況で、あまりにも早い監督解任について、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドであるファーディナンド氏は「理解できない」と語るとともに、「トッド・ベーリー氏と新たな政権は、巨大な声明を発表した」と、驚きを示している。

　そして、「私は先週、彼（トゥヘル監督）のインタビューを行った。先週、チェルシーの練習場に行き、彼と良い関係を築けた。私が『新しいオーナーに代わってからはどう？』と聞くと、彼は『最悪でもなければ、より良くもない。ただ、新しいという感じだね』と、話していた。舞台裏は、完璧なものではなかったかもしれない。でも彼は『いやぁ、最高だよ！』とも言えたところを、非常にオープンに、正直に話してくれたから、とても好感を持っていたんだ」と、コメントした。

　また、トゥヘル監督の後任については、日本代表MF三笘薫が所属するブライトンを率いているグラハム・ポッター氏らが候補として挙がっているが、ファーディナンド氏は「格は下がる」と見解。「今、誰が来たとしても、トゥヘル監督の後では格下げだ。グラハム・ポッター監督は、素晴らしい仕事をしていて、ブライトンよりも大きなクラブからも声がかかるだろう。だが、彼は引き受けるだろうか。明確なアイデンティティーがあるが、経験豊富な選手たちを扱えるだろうか。トゥヘル監督は適切な監督だった。正直で、まっすぐだったよ」と、繰り返し、トゥヘル監督の解任を残念がった。