「止めるべき危険なシーン」 J1レフェリー判定に見解、福岡GK&DF激突→プレー続行に元Jクラブ監督が持論「選手判断は難しい」
福岡対名古屋の先制シーン、主審のジャッジに新潟シンガポール・吉永一明監督が見解
J1リーグ第28節のアビスパ福岡対名古屋グランパス戦(2-3)において、福岡の2選手が接触して倒れ込んだ状況で名古屋の先制ゴールが認められたジャッジが議論の対象に。元Jクラブ監督はこの場面について、「何度観てもレフリーが止めるべき危険なシーンではないかと思います」と見解を明かしている。
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賛否の声が相次いでいるのは、前半2分のシーンだ。ロングボールを処理しようとした福岡のGK永石拓海がペナルティーエリア外へ飛び出ると、帰陣してきたDF宮大樹と頭同士が激突。ゴールががら空きの状況でボールはペナルティーエリア左へこぼれると、これを拾った名古屋FW重廣卓也が中央へ折り返した流れから最後はMF森下龍矢が押し込んだ。
福岡の味方同士による接触だったためルール上、プレーを止めなかった名古屋側へ非はない一方で、選手が身の危険に晒されている状況だったにもかかわらず、笛を吹かなかった主審の判断が議論へ発展。SNS上ではさまざまな意見が飛び交っていたなか、かつて山梨学院大学附属高校の監督や新潟監督などを歴任し、現在は新潟シンガポール(シンガポール1部)を指揮する吉永一明氏は、自身のツイッター上で見解を綴っている。
Jリーグ公式ツイッターで上がった該当シーンの動画を引用する形で、吉永氏は「これは何度観てもレフリーが止めるべき危険なシーンではないかと思います」とツイート。さらに「フェアプレーは理解していてもこの状況をプレーしている選手達に判断しろと言うのは難しいかなと…」と続け、プレーを止めなかった名古屋側の判断にも理解を示している。
なお、このシーンはスポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」でも取り上げられ、元プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「止められないのはボールがそのままゴール方向に行って、ダイレクトで入ってしまう場合はさすがに止められない。ただ、これはやや斜めの方向に行く。ダイレクトではなく、セカンドチャンスが生まれる状況」と、ホイッスルをならせるシチュエーションであったことを指摘している。
そのうえで、競技規則に基づいた見解として「競技精神としてレフェリーとして何を大事にしなきゃいけないのか、十分に把握できていれば、この状況でも止めることができたと思う」と解説していた。