広島×清水戦の「警告→一発退場」判定変更は妥当? 元主審・家本政明氏が考察「現場の判断は非常に難しい」…審判団を称賛
今シーズンのJリーグで起きた類似ケース「非常に今回と似ています」
今シーズンのJリーグでは、すでに似たような例があったと家本氏は指摘する。
「今年2月の柏レイソルと横浜F・マリノスの試合でも、似たようなことがありました。その試合の主審は佐藤隆治さんでしたが、最初にイエローカードを出しましたが、VARが介入してレッドカードに変えました。そのシーンと近いですね。現場では、はっきり赤と言えないから、イエローカード。でも、映像で反則の瞬間を切り取れば、4要件を満たしているということでレッドカードになる。ファウルの起きたポイントも、非常に今回と似ています」と、第2節の柏対横浜FM戦(3-1)の試合の後半42分に横浜FMのDF岩田智輝が警告から一発退場になった場面との類似性を語り、ともにVARがあったからこそ、正しい判定にすることができたと考察した。
家本氏がレフェリー目線のリアルタイム解説をしたJ1第28節の鹿島対浦和のオンライン配信イベント「家本政明LABO」は、今月5日から見逃し視聴チケットが購入可能(詳細は「家本政明LABO」公式サイトまで)。忖度ゼロ・NGゼロで回答した家本氏の“ぶっちゃけトーク”は必見だ。
家本政明
いえもと・まさあき/1973年生まれ、広島県出身。同志社大学卒業後の96年にJリーグの京都パープルサンガ(現京都)に入社し、運営業務にも携わり、1級審判員を取得。2002年からJ2、04年からJ1で主審を務め、05年から日本サッカー協会のスペシャルレフェリー(現プロフェッショナルレフェリー)となった。10年に日本人初の英国ウェンブリー・スタジアムで試合を担当。J1通算338試合、J2通算176試合、J3通算2試合、リーグカップ通算62試合を担当。主審として国際試合100試合以上、Jリーグは歴代最多の516試合を担当。21年12月4日に行われたJ1第38節の横浜FM対川崎戦で勇退し、現在サッカーの魅力向上のため幅広く活動を行っている。