マンUの不振に英ブックメーカーが反応 ファン・ハールが来季の指揮を執らない倍率が6.5から5.5倍に引き下げへ

昨季の悪夢再び

 マンチェスター・ユナイテッド(マンU)は、2日の敵地マンチェスター・シティ戦で0-1と敗戦を喫し、勝ち点13の10位に転落した。名門のリーグ序盤の不振を受けて、英国の大手ブックメーカー「コーラル」はルイス・ファン・ハール監督が今季限りで解任される倍率を引き下げた。
 DFクリス・スモーリングの退場処分などの影響でマンチェスターダービーに敗れた。すると、オランダ人指揮官のマンU人生は、短くなったとマーケットは予想しているようだ。
 ファン・ハール監督は、今季開幕時点で来季のマンUの監督でない、という倍率は6.5倍だったが、エティハドスタジアムでの敗戦を受けてコーラル社は5.5倍に引き下げた。
 マンUのリーグ戦10試合終了時点での勝ち点13は、1986-87シーズン以来の最少ポイントとなる。昨季発足一年目で崩壊したデイビッド・モイーズ前政権を下回るほどの不振に陥っている。
 9位エバートン、11位ウェストブロムウィッチ、12位ニューカッスルと同じ勝ち点で並ぶが、18年ぶりとなる強豪の不振に評論家から批判の声が上がっている。
 次に解雇される監督という項目でのファン・ハール監督の倍率は41倍と大穴だ。UEFAチャンピオンリーグでの1次リーグ敗退危機のマンCのマヌエル・ペジェグリーニ監督の25倍よりも安全圏にいるが、ブックメーカーの世界ではオランダ人指揮官も安穏としてはいられない状況となっている。
 コーラル社のジョン・ヒル氏は「今季が再建のシーズンだとしても、今季は28年間で最悪の滑り出しとなっている。このまま、負けが続けば、ファン・ハールの肩にプレッシャーが確実に乗りかかるだろう」と分析した。
 ファン・ハール監督はダービーの敗戦にも「われわれは(二強に)すごく近づいている。チェルシー戦、そして、マンチェスター・シティ戦でもそれは見て取れた。彼らはリーグの最強の2チームだが、われわれとの違いはゼロだと感じている」と強気な姿勢を崩さなかった。だが、コーラル社のアナリストは、昨季就任一年目で解雇されたデイビッド・モイーズ元監督に続く、悪夢再びを予想していた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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