元レフェリー家本政明氏が選出…印象に残る“鹿島の名手6人” 「心から尊敬」「まさにプロフェッショナル」と絶賛したのは?

家本政明氏が鹿島選手をピックアップ【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
家本政明氏が鹿島選手をピックアップ【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

「日本を代表するゴールゲッター」「ワクワクする鹿島の攻撃を支えた」

■曽ケ端準(GK)
鹿島在籍:1998年~2020年

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 小笠原さんに続いて思い浮かぶのは曽ケ端さん。鹿島一筋でJリーグ通算533試合に出場した偉大な成績を残し、長年チームを支え続けたまさにレジェンド守護神。うしろからのコーチングも際立っていましたね。彼の人柄も好きです。試合中は熱くなってレフェリーに激しく言うこともありましたが、試合が終われば、それはそれという形で普通に話をする選手でもありました。敬意に値するだけの出場試合数と安定したパフォーマンスを披露しましたし、彼が乗っている時、そうそうゴールは入らないだろうなという雰囲気を感じました。

■興梠慎三(FW)
鹿島在籍:2005年~2012年
現所属:・北海道コンサドーレ札幌

 浦和レッズでもプレーしていますが、興梠選手と言えば鹿島の印象が強い。日本を代表するゴールゲッターであり、とにかく上手いという印象。相手との駆け引きが秀逸でしたし、腕の使い方も年々巧みになっていました。

 彼が若い時、「腕の使い方が分かりやすすぎるから、もっと上手く使わないとファウルになるよ」という話をしたことがあり、そのうち「これはファウルを取れない」という巧みな使い方を身に付けていましたね。ボディーバランスが良く、ここぞという時は倒れず、相手の力を利用しながら上手く入れ替わっていたのが印象的。シュートも豪快というより、「上手いな!」という種類のものが多かったです。

■野沢拓也(MF)
鹿島在籍:1999年~2011年/2013年~2014年7月

 パス・シュート・ドリブルと1つのプレーで試合をガラッと変えられる天才肌のプレーヤー。飛び道具も魅力的で、美しいフリーキックやセットプレーのキックを何度も目撃しました。また神出鬼没なところもあり、一瞬の隙を突くのも上手かったですよね。ワクワクする鹿島の攻撃を支えたプレーメーカーで、創造性を備えたプレーの凄さは同じピッチレベルで感じました。

■青木 剛(MF)
鹿島在籍:2001年~2016年

 堅実なプレーが際立ち、派手さはなかったかもしれませんが、すごくいいところで相手の攻撃の芽を摘み、利いている選手という印象が強いです。「ここ!」という場面をよく熟知している選手で、テクニカルファウルも辞さず、チームのために献身的な役割を全うしていましたね。鹿島のピンチと思った次の瞬間、青木さんがカバーしている場面を数多く見ました。彼のような選手がいたからこそ、チーム全体も輝いたのかなと思います。

■遠藤 康(MF)
鹿島在籍:2007年~2021年
現所属:ベガルタ仙台

 同じように“利いている選手”という意味では、遠藤選手も凄かったですね。ドリブル、パス、フリーキックと攻撃能力が全般的に高く、素晴らしい左足も持っていた。168センチと決して上背がある選手ではありませんが、それを補ってあまりある技術やセンスを持ち合わせており、鹿島を長年支えた代表的な1人。決して本気で言っていたわけではないのですが、「家本さん、お願いしますよ!」とよく怒られた記憶があります(笑)。

   ◇   ◇   ◇

 9月3日のJ1第28節の鹿島対浦和戦で「家本政明ぶっちゃけLABO」というオンライン同時視聴イベントを開催する家本氏。参加者の意見や質問にNGゼロで回答しながら、独自のレフェリー目線でリアルタイム解説する“家本節”にも注目が集まる。

■オンライン配信イベント
「家本政明ぶっちゃけLABO」

元プロフェッショナルレフェリー家本氏が独自のレフェリー視点でリアルタイム解説!
参加者の意見・質問に家本氏が「忖度ゼロ、NGゼロ」のぶっちゃけ回答!

【オンライン配信イベントの対象試合】
9月3日(土) 18時キックオフ
J1リーグ第28節
鹿島アントラーズ vs 浦和レッズ

【オンライン配信イベントの開催日時】
9月3日(土) 17時55分からライブ配信

【オンライン配信イベント&参加チケットの詳細】
https://iemotolabo.base.shop/items/65970684

(FOOTBALL ZONE編集部)

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家本政明

いえもと・まさあき/1973年生まれ、広島県出身。同志社大学卒業後の96年にJリーグの京都パープルサンガ(現京都)に入社し、運営業務にも携わり、1級審判員を取得。2002年からJ2、04年からJ1で主審を務め、05年から日本サッカー協会のスペシャルレフェリー(現プロフェッショナルレフェリー)となった。10年に日本人初の英国ウェンブリー・スタジアムで試合を担当。J1通算338試合、J2通算176試合、J3通算2試合、リーグカップ通算62試合を担当。主審として国際試合100試合以上、Jリーグは歴代最多の516試合を担当。21年12月4日に行われたJ1第38節の横浜FM対川崎戦で勇退し、現在サッカーの魅力向上のため幅広く活動を行っている。

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