“主力格”の南野拓実は上手くいっていない? データで考える森保監督が欧州視察で注意深く見るべき選手
南野が復調できるかは日本代表にとって重要な要素
では、全試合時間の中で出場時間の割合を調べてみる。
・川島永嗣/0%
・シュミット・ダニエル/100%
・吉田麻也/100%
・板倉 滉/100%
・中山雄太/67%
・冨安健洋/12%
・伊藤洋輝/100%
・菅原由勢/10%
・原口元気/46%
・柴崎 岳/44%
・遠藤 航/100%
・伊東純也/53%
・浅野拓磨/86%
・南野拓実/28%
・古橋亨梧/78%
・守田英正/51%
・鎌田大地/55%
・三笘 薫/12%
・前田大然/58%
・堂安 律/84%
・上田綺世/88%
・田中 碧/100%
・久保建英/83%
つまり出場時間から見て「上手くいっていない」のは、川島永嗣、冨安健洋、菅原由勢、原口元気、柴崎岳、南野拓実、三笘薫ということになるだろう。
特に、重要なのは現地からの厳しい報道も伝わってくる南野ということになる。ゴール前に入り込むところまではできているものの、そこでのトラップの乱れなどで結果には結びついていない。
起用されている間に数字を残さないと、このままズルズルと出番を失うことにもなりかねない。ワールドカップ(W杯)アジア予選では10点(2次予選9点、3次予選1点)を挙げる活躍を見せ、先発組として定着していた選手が復調できるかどうか、日本代表にとっては大きいはずだ。
また、6月は怪我で出場できなかった冨安と菅原、クラブでも途中出場の役割を与えられている三笘は経過を見るにしても、川島の本大会3回出場の経験、原口のユーティリティー性、柴崎の展開力などはやはり魅力。森保監督にはぜひ自分の目で確かめてほしいものだ。そして鎌田大地(フランクフルト)が移籍するかどうか、移籍しても好調を維持できそうかどうかも。
森 雅史
もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。