「いい審判」「ダメな審判」…“3大NG項目”とは? 元レフェリー家本政明氏が明かす共通項と見分け方
審判のイメージは水鳥 見えないところで努力し、見えているところでは優雅に美しく
イングランドサッカー協会やプレミアリーグなどでプロリーグの審判を統括する組織(PGMOL)で長年指導に携わり、日本でも審判委員会副委員長などを歴任したレイモンド・オリヴィエさんが、かつて面白いことを言っていました。
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水鳥は水面を優雅に泳いでいるように見えるが、水面下では足をバタバタさせている。そのイメージが審判には大事だと。見えないところで一生懸命努力し、見えているところでは優雅で美しくあれ、という趣旨の話をされていました。
つまり、人に見えないところ・分からないところで最高の努力をして、悪い芽を事前にすべて摘み取ってしまい、リスクも事前に回避する。そのなかで、どうしてもこぼれることもあるので、小さな芽の内に摘めるのが「いい審判」と言えるかと思います。
もちろん、レフェリーの存在とは関係なく、選手同士がヒートアップしてしまう試合もあります。それでも「いい審判」は、ヒートアップしている選手の心情や背景までくみ取ることができます。その選手がどんな思いでこの試合に臨んでいるのか。例えば、メンバー発表やウォーミングアップから選手を観察する必要があります。
これまで主力だった選手がベンチスタートで途中出場した時、普段はしないような強烈なタックルをしたとします。
その事象だけ見れば「なぜ?」となりますが、その背景まで意識が行き届いていれば、そのプレーを見せた選手の心情も十分理解できますよね。選手の背景、普段との違いや違和感に気付けていれば、事前に本人や別のチームメイトに対して、「気合が入っているのは分かるけど、あまり激しくいきすぎると危ない。そのへんは大丈夫だよね?」と注意喚起もできるわけです。プレー以外でもさまざまな情報に意識を向け、ちょっとした変化や違和感にも気付けることが「いい審判」の条件の1つだと思います。
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「『いい審判』『ダメな審判』の特徴や見分け方は、ほかにもいろいろあります」と語る家本氏。9月3日のJ1第28節の鹿島対浦和戦で「家本政明ぶっちゃけLABO」というオンライン同時視聴イベントを開催し、参加者の意見や質問にNGゼロで回答しながら、独自のレフェリー目線でリアルタイム解説をするなか、舌鋒鋭い“家本節”に注目が集まる。
■オンライン配信イベント
「家本政明ぶっちゃけLABO」
元プロフェッショナルレフェリー家本氏が独自のレフェリー視点でリアルタイム解説!
参加者の意見・質問に家本氏が「忖度ゼロ、NGゼロ」のぶっちゃけ回答!
【オンライン配信イベントの対象試合】
9月3日(土) 18時キックオフ
J1リーグ第28節
鹿島アントラーズ vs 浦和レッズ
【オンライン配信イベントの開催日時】
9月3日(土) 17時55分からライブ配信
【オンライン配信イベント&参加チケットの詳細】
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9月3日に家本ラボ第二弾を開催することになりました。皆さん聞きにきてくださいね。https://t.co/9yrtWeZ1cU pic.twitter.com/O2GDhXmifu
— 家本政明 (@referee_iemoto) August 18, 2022
(FOOTBALL ZONE編集部・大木 勇 / Isamu Oki)