「彼らを超えていくには…」 念願のウイング起用で決勝弾の原口がタイ戦不発の本田と香川に挑戦状
これがラストチャンス! ハリルの先発抜擢に気合
日本代表FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)が6日のワールドカップアジア最終予選の第2戦タイ戦で先発出場を果たすと、前半18分にDF酒井宏樹(マルセイユ)のクロスを豪快なヘディングで先制ゴールを決めた。本職のウイングでの念願の起用について、ラストチャンスと覚悟していた原口はこの日不発に終わったACミラン本田圭佑とドルトムント香川真司の両エースにポジション争いの挑戦状を送っている。
1日の初戦UAE戦を1-2で落とした状況に、バヒド・ハリルホジッチ監督はスタメン3人の入れ替えを決断した。初戦でセビージャMF清武弘嗣が起用された左のアタッカーのポジションに原口を起用することだった。スタメン起用を2日前に告げられたという原口は「久しぶりに左で使ってもらって、このチャンスを逃したら(次は)ないだろうなと思っていた」と語った。UAE戦でも途中出場した原口だったが、ポジションは本職とはいいがたいセンターハーフだった。このタイ戦がウイングで勝負できるラストチャンスだと強く意識していた。
ハリル監督は原口について「サイドでも中央でもプレーできる」と評価しているが、本人の希望はこの左アタッカーだ。これまでハリル監督は初戦の清武やFW宇佐美貴史を起用することの多かったポジションだが、原口は“自分の家”での勝負にこだわっていた。
前半18分の先制ゴールで執念を実らせた。右サイドの酒井宏から絶妙なクロスが上がった。原口は本田の背後に入り込んで身体をねじりながら豪快なダイビングヘッド。代表通算16試合目で3得点目を決め、フィニッシャーとしての役割を全うした。「逆サイドからクロスが上がる時は、センターフォワードの後ろに入るように心掛けていた」と話した。
原口がサイドに開いたプレーをすることがUAE戦で露見したチームの課題を一つ解決した感がある。