均衡を破ったペトロヴィッチ采配 次節G大阪に勝てば、浦和の8年ぶりVが決定
「新聞の見出しにすら圧力をかけられていた」
途中投入のMF関根貴大が右サイドから中央に送ったパスをMF阿部勇樹がシュート。相手GKが弾いたボールを再び関根が豪快に蹴り込み、先制点を奪う。その後もドリブラーの関根が相手DFを翻弄。完全に試合を掌握した。終了間際はF・マリノスに決定的なシュートを許すも耐え凌ぎ、そのまま試合終了のホイッスルを迎えた。
「ハーフタイム中にロッカールームで、私は選手たちの表情を観察していた。皆、非常に力強い目をしていたよ。彼らなら、どんなに泥臭い展開であっても1点を決めてくれる。そう私を信じさせるのに十分だった。そして、その通りになったよ」
試合後のインタビューでそう語ったペトロヴィッチ監督。また、次節に控えたガンバ大阪との直接対決についても口を開いた。
「次のガンバ戦を迎えるにあたって、ここで勝ち点1に留まるようでは非常に苦しい展開になると考えていた。毎週、試合の翌日には『浦和、ガンバとの差わずか勝ち点2』など、新聞の見出しにすら圧力をかけられていた。世間では浦和の優勝を望んでいない声も大きい。私は、それに対して壁となって選手たちを守るつもりだ」
前日に2位のガンバ大阪がベガルタ仙台と引き分け、さらに浦和がこの日勝ったことでその差は「5」に広がり、2006年以来8年ぶりとなる悲願のリーグ制覇に王手をかけた。次節(22日)、ガンバに勝てば、優勝が決定。浦和はその天王山を、日本一のサポーターが待つホーム埼玉スタジアムで迎える。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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