浦和が劇的展開でACL決勝へ ユンカーが延長戦後半同点ゴール、GK西川がPK2本連続ストップ
韓国の強豪・全北現代との激闘を制す
浦和レッズは8月25日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝、全北現代(韓国)戦に臨み、2-2で延長戦を終えたPK戦の末に、決勝進出を果たした。
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浦和は2007年と17年に優勝経験を持ち、ラウンド16のジョホール・ダルル・タクジム(JDT/マレーシア)戦に5-0、準々決勝のBGパトゥム(タイ)戦に4-0で勝利して勝ち上がった。リカルド・ロドリゲス監督はパトゥム戦と全く同じスタメンでスタートした。一方、06年と16年に優勝している全北はラウンド16で大邱FC(韓国)に延長戦の末2-1、準々決勝はヴィッセル神戸と延長戦で3-1の勝ち上がり。キム・サンシク監督は神戸戦から4人のスタメンを変えた。
埼玉スタジアムでの開催となったこの決勝トーナメント、試合前には浦和のサポーターがACL優勝トロフィーを模した3Dビジュアルサポートを実施。その勢いに乗るかのように立ち上がった浦和は前半11分、右サイドでMFダヴィド・モーベルグのパスで深く侵入したDF酒井宏樹がゴール前に速いボールを入れると、FW松尾佑介が相手と競りながら押し込んで先制。1-0のリードを奪った。
その後もしばらくは浦和の勢いが続いたが、前半半ばからは全北がボールを持つ時間も長くなった。前半34分には快速ウインガーのレフティ、MFメドウ・バロウが投入されて長身FWグスタボとの強力外国人を軸に攻める形になった。浦和は決定機こそ作らせなかったものの、やや苦しい時間帯を耐える形でリードを維持したまま前半を終えた。
ハーフタイム明けに全北がサイドから前進する形を作り後半7分、そこから中央に入ってきたボールに対応したDF大畑歩夢がFWソン・ミンギュと接触してファウルの判定。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の進言で映像確認も行われたが判定は変わらなかった。これをMFペク・スンホに蹴り込まれて後半10分の同点ゴールを許した。
その後も浦和はなかなかペースを掴めず、後半15分にはコーナーキックのチャンスからカウンターで大ピンチを迎えたものの、全力で戻ったFW小泉佳穂が決死のスライディングでチームを救った。
なかなかボールの受け手が縦パスを引き出せないなか、浦和のリカルド・ロドリゲス監督は残り約10分で3枚替えを敢行。切り札のFWキャスパー・ユンカーとFW江坂任のコンビも送り込んだ。最後の時間帯は浦和が持ち直したものの、アディショナルタイムに放ったユンカーのシュートがゴールポスト叩くなど決勝ゴールを奪いきれずに試合は延長戦へ突入した。
完全な消耗戦となった延長戦では全北が足をつった選手の交代などで回数を使い果たしたこともあり、浦和が攻め込む回数を増やす展開に。しかし延長後半11分、ショートコーナーへの対応が遅れたところからMFハン・ギョウォンに押し込まれ痛恨の失点。しかし、土壇場となった延長後半15分にユンカーがゴール前のこぼれ球を押し込んで2-2に追いつき、PK戦へと持ち込んだ。
後攻となった浦和は主将のGK西川周作が全北現代の1人目と2人目を連続ストップ。浦和は3人目のモーベルグがストップされたものの、全北現代は4人目のシュートがポストに当たって失敗。浦和は最後に江坂が決めてPKスコア3-1で勝利し、東地区の王者を獲得。3回目のアジア王者を目指し、来年2月に西地区の王者とホーム&アウェー方式の決勝戦を戦う。