「読みは当たっていた」 浦和GK西川周作、ACL決勝進出を呼ぶ“魂の2本連続PKストップ”が生まれた舞台裏

2019年のACL決勝では敗れただけに、「リベンジする場所に帰れる」と意欲

 このACLで西川は2016年のラウンド16、敵地でのFCソウル戦でもつれ込んだPK戦で悔しさを味わった。満身創痍のチームはPK戦のキッカーを務められないほどの状態になったフィールドプレーヤーも出るなか、西川は決めれば勝ちの5人目にキッカーで登場。しかしこれを止められ、最終的には8人目まで進んで敗れた。この時、西川は相手が1回枠を外したものの、自分のセーブではストップできず。試合後に「今日の試合に関しては、自分が外したから、止められなかったから負けてしまったと言われると思う。悔いは全然ないのだけど、もう少しチームのために仕事をしたかった」と悔しがった。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

 それから6年越しとなったPK戦の舞台で、西川は堂々たる姿を見せてチームを東地区の王者、アジアの決勝へと導いた。その背中には、おびただしい数のフラッグを振って相手に圧力を掛けた浦和サポーターもいた。それだけに西川は「僕のうしろではレッズのサポーターがプレッシャーをかけてくれていたので、一緒に止められた」と笑顔だった。

 決勝戦は来年2月にホーム&アウェー方式。浦和は2019年の決勝でアル・ヒラル(サウジアラビア)に完敗している。それだけに西川は「リベンジする場所に帰れる。決勝に行けたからOKではなく、そこで勝って初めてサポーターのみなさんと喜び合うイメージがある。僕たちもそこで勝ちきって、アジアナンバーワンになって喜びたい」と、風格を増した守護神はアジアの頂点を見据えつつスタジアムをあとにした。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング