閉塞感漂うハリルJ “ザック流”の復活と、ボールロスト「42回」が示すキーマン封じの罠
リスク管理が徹底されずカウンターの餌食に
カウンターアタックを受ける一つ前のプレーは、味方のボールロストだ。日本のボールロスト数は114回(うち自陣ロスト19回)、UAEは104回(うち自陣ロスト43回)だった。日本は95回、UAEは61回を相手陣内で失っていることになる。日本は相手陣内に攻め込む時に人数をかける。両サイドバックもマイボール時は攻撃の一員だ。攻撃時にボールを失うということは、相手の効果的なカウンターアタックを受ける可能性が高いということだ。UAEも同じロジックだが、一つ異なる点がある。
この図は、各選手の平均ポジションを表している。左のUAE代表チームはゴールキーパーを含めて自陣に半数以上の6人を残しているのに対し、右の日本代表は3人だけだ。UAEはどこでボールを奪われようが慢性的に自陣に人が多いということが分かる。日本はその逆だ。まずい奪われ方をすれば、それはかなりの確率でピンチになるということだ。日本の失点のきっかけとなったシーンがそれを物語っている。
失点に関わったプレーは2点とも、日本代表のボランチが絡んでしまっている。しかし、試合を通して見ると、考えるべく課題が見えてくる。
次の表は、どこでボール失っていたかを示すものだ。