福岡×川崎、DOGSOで一発退場の判定に日本代表OBや元主審が見解 「PKで当然」「ダイブ気味になるのがグレー」
ターンでかわした川崎FW遠野を福岡DFドウグラス・グローリが倒して一発退場
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、8月20日に行われたJ1リーグ第26節のアビスパ福岡対川崎フロンターレ(1-4)のワンシーンをピックアップ。DOGSO(通称ドグソ/Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity/決定的な得点機会の阻止)による一発退場の判定が正しかったのか議論するなか、元日本代表FW水沼貴史氏が「PKで当然」と語れば、元プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「トータル的にはノットファウルに近い」とダイブ気味な印象もあると分析している。
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ピックアップされているのは、川崎がFWマルシーニョのハットトリックで3-1とリードして迎えた後半23分のプレーだ。左サイドでFW家長昭博がキープし、ペナルティーエリア内左のスペースに走り込んだFW遠野大弥へパスを入れる。遠野はターンして前を向くと、対峙した福岡DFドウグラス・グローリにうしろから倒されて転倒。清水勇人主審は川崎にPKを与え、コミュニケーションシステムを使って交信したのち、DOGSOでグローリにレッドカードを提示した。
このシーンについて、元日本代表FW水沼氏は「正直、カードが出るタイミングが遅い。なんですぐ出さないの、と思った。判定に関してはPKで当然だろうなと思います。最初のターンの時に1回手をかけている。そして、そのあと抜け出そうとした時にもう1回かけている。全然ボールにアタックしていないし、完全に止めに行っている。得点機会の阻止となると思う」とグローリの一発退場は妥当との見解を示した。
一方で、元プロフェッショナルレフェリーの家本氏は「DOGSO、つまりレッドカードは仕方ない」と切り出しつつ、「そもそもFKとなるような反則の程度なのか」と別の視点からこの攻防を分析している。
「肩口に手はかかっているけど、引き倒すとか、押すとか、(ユニフォームを)持ち続けるとか、すごい反則が生まれるような要素は見受けられない。逆に、遠野選手の足の運びを見てみると、左足にコンタクトがなかったようにも見える。コンタクトがあればああいう倒れ方は理解できるけど、どちらとも言えないというのが僕の印象です。トータル的にはややノットファウルのほうに近く、とするならば、そもそもファウルではないのでDOGSOには値しない。ダイブ気味になるのが僕の中ではグレーがかるというか、ダウトになる」
家本氏は、遠野の倒れ方にやや違和感があるとし、DOGSOには値しない可能性も指摘していた。