浦和サポーターは「僕らよりACLを知っている」 ベテラン西川&酒井が感謝…埼スタの“後ろ盾”へ捧げた誓い
ACLラウンド16ジョホール戦で圧勝、埼スタで“ホームの利”となる大声援
J1浦和レッズは8月19日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のラウンド16、ジョホール・ダルル・タクジム(JDT、マレーシア)との対戦に5-0で勝利して8強進出を決めた。埼玉スタジアムでの声援を受けてプレーした日本代表DF酒井宏樹は「僕らにとってこれだけのアドバンテージがある大会なので、必ず一番上まで行かないといけない」と話した。
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2020年からACLは新型コロナウイルスの影響で、セントラル開催が多くの場面で取り入れられている。今季はグループステージが東南アジア各国に分かれ、各組ごとの集中開催となった。浦和は4月半ばからタイで6試合を戦い、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めていた。
そして、東地区決勝トーナメントの会場が埼玉に決まった。ラウンド16は浦和駒場スタジアムと埼玉スタジアムで2試合ずつ行われ、準々決勝と準決勝の合計3試合は埼玉スタジアムで行われる。どちらも言わずと知れた浦和のホームスタジアムであり、ゴール裏スタンドでは声出し応援も許容される環境が用意された。
ウォーミングアップに先陣を切って出てきたGK西川周作には、彼のチャントと拍手が送られた。埼玉スタジアムで西川が声援を受けられる環境でプレーするのは2020年2月のルヴァン杯グループステージ、ベガルタ仙台戦以来のこと。
それだけに西川は「ウォーミングアップの時に僕のチャントを3年ぶりぐらいに歌ってもらって、その時点で鳥肌が立ったし、あのチャントを聞くのに何年かかったか。すごい楽しみにしていた自分もいたし、サポーターが考えて勝つための行動を示してくれたと思うので、それを感謝しながら自分たちは結果で示すことだけを考えた」と試合後に笑顔で振り返った。
また、酒井は2007年の初優勝から通算8回目の出場となる浦和を支えるサポーターについて「僕らよりACLを知っている」と話す。
「選手からすると『ありがたい』という言葉を使いたくないです。レッズのサポーターは僕らよりACLを知っているし、選手と一緒に戦っている。なので、『ありがたい』とか『素晴らしい』という言葉はふさわしくないと思う。僕らにとってこれだけのアドバンテージがある大会ですので、必ず一番上まで行かないといけないと思うし、サポーターはそれに向けての12番目の選手だと選手みんながお世辞ではなく本当に思っている。僕らは頼りにしているし、このまま一緒に闘っていける環境を僕らが確保しなければいけない」
JDTはグループステージで川崎フロンターレと蔚山現代(韓国)を敗退に追い込んで首位通過してきたが、そこには地元開催の利があった。その点で言えば、酒井の話す通り浦和には強烈なアドバンテージがあると言える。
早くから浦和はアジア、世界へと目を向ける姿勢を見せ、サポーターもまたACLに強い思い入れを持つ。お祭り騒ぎではなく、ピリッと張り詰めた緊張感のある空気から大きな声援での後押しがあるACLでの浦和独特の舞台装置が揃うだけに、3回目のアジア制覇を狙う浦和には大きなチャンスが訪れていると言えそうだ。