「悔しい気持ちでいっぱいだ」 横浜FM監督がACL敗退に無念の思い吐露、悔やんだ神戸戦の展開とは?
マスカット監督が先手を許した展開に言及、「相手が上回った」と分析
横浜F・マリノスは8月18日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16、ヴィッセル神戸との日本勢対決に2-3で敗れた。リーグ首位に立つ力の片鱗は見せたものの、ケビン・マスカット監督は「前半は自分たちがアプローチしたかった部分をピッチ上で表せなかった」と、先手を許した展開を悔やんだ。
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横浜FMは前半7分に先制点を奪われたものの、3分後に同点ゴール。指揮官が「同点ゴールはマリノスのサッカーだった」と話したように、パスワークと動き出しで右サイドを切り崩すとFW仲川輝人のクロスに2列目からMF西村拓真が頭から飛び込んで決めた。しかし、前半29分にゴール前のシーンでDF實藤友紀がシュートブロックした場面がビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の進言から映像確認されPKに。これを決めれられて、再びリードを許す展開になった。
マスカット監督はこの前半について「前半は自分たちがアプローチしたかった部分をピッチ上で表せなかった。マイボールもそうでない時も。同点ゴールは自分たちのサッカーを見せながらいいゴールだった。PKは仕方ない。プレッシャーのかかる局面やデュエル、セカンドボールの部分で相手が上回った」と振り返った。
そして、ビハインドを追う展開の後半には實藤に代えてMF藤田譲瑠チマを投入し、ボランチでスタメン出場させたMF岩田智輝をセンターバックに下げた。ここには、5人が出場可能なJ1と、3人にアジア枠1人までというACLの外国籍選手の起用可能ルールの影響も感じられた。このゲームでマスカット監督は、6人所属するブラジル人選手のうち唯一のDF登録選手であるエドゥアルドをメンバーから外す決断をしている。
「自分たちは常に分析しながら準備している。練習もそうだし、次の相手にどう準備するかもそう。そのなかで實藤は準備ができているのではないかと思った。相手はクロスやロングボールが多くなる部分で、そこに対応するために畠中と實藤にした。後半、流れを変えてもっと前に行くために岩田を戻して中盤に藤田。西村もトップ下から守備の時に4-4-2と形も変えた。敗戦という結果は出ているが、私の考えはそうだった」
このゲームで横浜FMは左ウイングにFWエウベルを起用し、ベンチにFWアンデルソン・ロペスも入れた。その背景には先月のE-1選手権でFW宮市亮が負傷離脱したこともあるかもしれない。宮市がいれば、エウベルかロペスのどちらか1人にとどめて別の選手をメンバーに入れる選択肢も考えられた。そうした多くの部分で少しずつ横浜FMには噛み合わないところがあったと言えるのかもしれない。
指揮官は神戸について「個の部分で上手い選手が多い。そこに敬意を払うところもあるし、簡単な相手ではない。そこで相手が上回った部分もある」と話したが、アジア王者を争う大会から姿を消したことに「最後まで選手が諦めない姿勢は見せられた。しかし、終わってみれば敗退。その悔しい気持ちでいっぱいだ」と無念の思いを吐露した。
これで横浜FMは、ルヴァンカップと天皇杯も合わせカップ戦からはすべて敗退。残すは首位に立っているリーグ戦にすべてを集中することになった。