チェルシー×トッテナム騒動の余波拡大 コンテはSNSで「あなたを見なくて幸運」と皮肉コメント、トゥヘルは“審判批判”が問題視

トゥヘル監督とコンテ監督【写真:Getty Images】
トゥヘル監督とコンテ監督【写真:Getty Images】

ロンドンダービー後に両指揮官が衝突、トゥヘル監督は判定への不満もこぼす

 8月14日に行われたプレミアリーグ第2節のチェルシーとトッテナムの一戦は、白熱した攻防となり、試合は2-2で引き分けに終わった。試合後には両チームの監督が、あわや乱闘という衝突が勃発。試合直後、コメントを拒否したトッテナムのアントニオ・コンテ監督だったが、SNSで思いを更新した一方、トーマス・トゥヘル監督は、試合後のコメントがイングランドサッカー協会(FA)に問題視されているという。英紙「メトロ」が報じた。

 後半アディショナルタイムに、トッテナムのイングランド代表FWハリー・ケインが同点ゴールを決め、2-2の引き分けに終わったロンドンダービー。試合終了後、両監督は握手を交わしたが、この時、トゥヘル監督はコンテ監督の手を握ったまま離さなかった。その場を離れようとしていたコンテ監督は引っ張られる形となり、両者は睨み合い、スタッフと選手が仲介に入る状態に。そして、両監督にはレッドカードが提示された。

 このことについて、トゥヘル監督は「握手をする時は互いの目を見てするものだと思っていた」と、コンテ監督が目を見なかったことが理由だと説明した。一方のコンテ監督は「サッカーについて話をするべきだ」と、この出来事についてのコメントは拒否していたが、帰宅してからは考えが変わったのか、自身のインスタグラムに別の場面での出来事を綴った。

 それは、チェルシーが2-1と勝ち越したゴールの直後。喜ぶトゥヘル監督が、トッテナムのベンチを横切ってコンテ監督の横を走り過ぎた場面の写真で、コンテ監督は「あなたを見なくて幸運だったよ。足を引っかけて転ばせていたら、相応の処罰を受けていただろうからね…」と、試合後に目を見て握手をしなかったのは、試合中のトゥヘル監督の振る舞いが原因であることを示唆した。

 一方のトゥヘル監督は、試合後のコメントが問題視されている。そのコメントとは、アントニー・テイラー主審について語ったもの。テイラー主審は、過去にもチェルシー戦で疑問視される判定をしていたことがあり、この試合でも、トゥヘル監督はトッテナムの2つのゴールの際にファウルがあったとして、得点が認められるべきではなかったと主張していた。

 試合後の会見で、プレミアリーグの監督は審判への批判は避ける傾向にあるが、この日のトゥヘル監督は「テイラー主審がこれ以上、チェルシーの試合を担当するべきではないか?」という質問に対し、「そのほうが良いかもしれない」とコメントし、さらにテイラー主審が担当になると、選手たちが「不安になる」ことも言及した。また、ファンからも不満があることを指摘されると「ファンだけではないよ。選手たちも、彼らはピッチ上で何が起こっているかは分かっている。分かっているんだ」と、発言した。

 トッテナム戦後のレッドカードで、すでに1試合のベンチ入り禁止が確実なトゥヘル監督だが、このコメントがFAに問題視されており、さらなる処罰が加えられる可能性があるという。トッテナムは、トゥヘル監督が手を離さなかった結果の出来事だとして、コンテ監督に対するレッドカードの取り下げを期待しているとされているが、果たしてFAはどのような判断を下すことになるだろうか。

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