鹿島が「勝ち続けられる、魅力あるチームになる」ヒントとは? 岩政新監督が示した“常勝軍団”に今、求められること
岩政新監督が念頭に置くのは「チームの拠り所の再構築」
岩政新監督がチームとしての課題を口にする。
「状況が悪い時や流れやよくない時に帰るべき場所をしっかり認識したなかで、サッカーをさせてあげたい。選手たちが迷子のなかで、暗闇のなかで、プレーすることのないよう、そこの整理をまずつけてあげることが必要だと考えています」
さらに、こう続けている。
「ここ10年ほどのJリーグの優勝チームを振り返ってみると、広島はミシャ(現・北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督)、川崎フロンターレは風間(八宏)さん、横浜F・マリノスはアンジェ・ポステコグルー(現・セルティック監督)がチームの哲学を作られて、そこがベースとなって次の監督にも継承され、タイトルを獲っています。目先の結果ももちろん大事ですが、こういうサッカーをやっていけば、勝ち続けられる、魅力あるチームになる、日本のトップに立てる、あるいはその先までいける、と。そう感じられるような鹿島のサッカーを見つけ出すために、皆で足並みを揃えながら戦っていきたいと考えています」
念頭に置くのは、迷った時や困った時に立ちかえるべきチームの拠り所の再構築にあるようだ。短期的な視点だけではなく、クラブの未来も見据えながら、周囲の期待を背負いつつ、岩政新監督はその一歩を踏み出した。
(小室 功 / Isao Komuro)
page1 page2