森保ジャパン「カタールW杯メンバー26人」を予想 サプライズ選出は望み薄も「こんなドラマが見られたら」理想なのは?
「もしこんなドラマが見られたら最高」なのは?
今回のこの予想は、あまりにも妥当すぎる。これまでの日本代表の試合を見てきた人なら、多少の違いはあっても当然このメンバー選考に行き着いているだろう。
たぶん国民の8割が「ボランチは遠藤航だよね」だと言っているだろうし、9割が「右は伊東純也でしょ」と語っているのは間違いない——ことはない。
なぜなら、W杯前なのにまだ盛り上がりが小さいからだ。W杯は日頃サッカーを見ない層にもサッカーの楽しさを伝えられるはずなのに、「どうせ分かり切ったメンバーで行って、強豪相手に負けちゃうんでしょ」みたいな空気感も生まれていない。
そうであるなら、やはりこのメンバー選考でサプライズが必要ではないか。過去のW杯でも「たぶん試合には出ないだろう」けれども、チームを精神的に支える選手がメンバーに入ってきた。有名なところでは2002年日韓W杯の時の中山雅史や秋田豊、2006年ドイツW杯は負傷が癒えていない川口能活が入っている。
つまり23人でギリギリに見えているかもしれないが、それでも1、2人は余裕がある。まして今回は26人登録できる。ということは、4人ぐらいは話題になりそうな選手を選んでもいいのではないだろうか、ということになる。
では、戦力や精神的支柱になりそうな選手は? 先に言っておくが、名前を挙げる選手を決して茶化しているわけではない。もしこんなドラマが見られたら最高だと思っているのだ。
まずGKでは西川周作(浦和レッズ)を入れる。すると、GKに惨敗した2014年ブラジルW杯のメンバーが揃う。これで勝てば8年前の悪夢を払拭したということにならないだろうか。
MF/FWには動けなくてもいいから宮市亮(横浜F・マリノス)。この苦労人を栄光の舞台に連れてってあげてください。あと、前回メンバー発表の日に怪我で外されることになった小林悠(川崎フロンターレ)もお願いしたい。
そして最後は、いつでも必ず話題になる三浦知良(鈴鹿ポイントゲッターズ)。カズの悲願が、ドーハの悲劇の時のチームメイトの手で叶った、というストーリーは世界中でサプライズになる。
森保監督は生真面目だから、きっとそんなサプライズはないだろう。もちろん、サプライズなんかなくていい。森保監督にはただひたすらW杯で勝つためのメンバーを選んでほしい。そして森保監督が選ぶと、今回の選考どおりになりそうな気がとてもしている。あぁ、これがtotoだったら……。
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森 雅史
もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。