浦和×川崎、先制ゴール時に起こっていた“ギャップ” カギを握った“利き足”「ポジションを取りなおそうという時に上げられた」
浦和は新型コロナウイルス陽性者多数だった川崎に3-1で勝利
浦和レッズは7月30日のJ1リーグ第23節で川崎フロンターレに3-1で勝利した。試合の流れを大きく左右した先制点の場面について、両チームの選手は非常に対照的な言葉で振り返った。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
前半4分、浦和はFW江坂任が右サイドのMFダヴィド・モーベルグに展開すると、モーベルグが入れたクロスをMF伊藤敦樹がヘディングで押し込んでのゴール。両チームともに選手から「試合の入りが大切だと思っていた」というコメントがあった中では、大きな場面になった。
川崎の日本代表DF谷口彰悟は、モーベルグにパスが渡った場面についてこのように振り返っている。
「(橘田)健人と1対1になっていたので、(利き足の)左足に持ち替えることを頭に入れたカバーリングで、マルシーニョがヘルプに行ってポジションを取りなおそうという時にポンと上げられてしまった」
川崎の選手には全体的にモーベルグが左利きであることが強く意識されていたようで、このコメントに出てきた橘田もマルシーニョも、ゴールライン方向に対して後ろ側になる左足でのプレーを制限するような構えを見せた。一方でモーベルグは、スッと縦に持ち出して右足で正確なクロスを入れた。
谷口とGKチョン・ソンリョンの間で合わせた伊藤は「デビ(モーベルグ)が持った時に仕掛けるのは分かっていたし、縦にいってクロスと信じていた。中が少なかったし、センターバックが割れていたので、そこに入っていって後は触るだけだった」と、モーベルグが利き足ではない側の縦に仕掛けることを感じ取った上でゴール前に飛び込んだと明かした。
浦和は6月のインターナショナル・マッチウィークによる中断明けからリーグ戦5勝2分で無敗だが、その7試合すべてでゴールが生まれている。シーズン前半戦で苦しんだ理由に得点力不足が顕著だっただけに、課題は解決されつつある。
浦和のリカルド・ロドリゲス監督は「中断期間に全員でトレーニングをやれて良かった。攻撃を全員で共有して練習できているのがゴールにつながっていると思う」と話したが、この先制点はチーム内で個々のプレーに対する共通理解が深まっていることを象徴するようなものになった。