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日本の選手「失敗しても欧州へ行く」、韓国は「チャレンジ精神がない」 日韓サッカーの“格差拡大”に見解「構造的な改善が必要」
E-1選手権で日本に完敗、日韓戦で敗北続く現状に韓国誌がフォーカス
森保一監督率いる日本代表は、国内組メンバーで臨んだE-1選手権で2013年以来、2度目の優勝を果たした。今大会の第3戦で日本と対戦し、0-3で完敗した韓国の地元メディアは、日韓戦で敗北が続いている現状にフォーカスし「構造的な改善が必要」と訴えている。
日本と韓国の一戦は、両国の優勝が懸かったなかで行われ、日本が後半4分、MF相馬勇紀(名古屋グランパス)のヘディング弾で先制すると、同18分にセットプレーからDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)、同27分にはFW町野修斗(湘南ベルマーレ)が加点し、3-0で大会優勝を飾った。
韓国は攻守両面で後手を踏み、シュート数で4対14と大差を付けられた。母国メディア上では批判記事が続々と展開されたなか、韓国誌「時事ジャーナル」は「韓日戦で惨敗続き、韓国サッカー界『危機のシグナル』」と見出しを打ち、「ソン・フンミンだけでは優位性を享受できない…構造的な改善が必要」だと指摘している。
韓国は昨年3月に日本で行われた国際親善試合でも0-3で敗北。A代表だけでなく、今年6月のU-23アジア選手権、U-16インターナショナルドリームカップでも、各年代別代表が日本に0-3で屈し、大学選抜による日韓定期戦(デンソーカップ)では0-5で敗れるなど、不甲斐なさが目立っている。
そうした現状に触れつつ、記事では「韓国が日本との一戦で壊滅的な敗北を繰り返しているのは、日韓のサッカーに全体的な格差があるためだろう」と言及。昨季プレミアリーグでアジア人初の得点王に輝いたFWソン・フンミン(トッテナム)を擁すものの、「日本の場合、ソン・フンミンがいなくとも、欧州組の選手が圧倒的に多く、韓国に対するコンプレックスを、より体系的な選手育成システムで克服しつつある」と見解を綴っている。
実際、直近のA代表メンバーに招集された25歳以下の欧州組の数では、韓国の5人に対し、日本は18人だったと指摘。同メディアは、韓国人選手の欧州進出を阻むものとして兵役問題を挙げ、「兵役問題は明らかに欧州進出の足かせになっている。アジア大会やオリンピックを通じて兵役問題が解決されれば、負担なくヨーロッパに行ける」とした一方、「選手やクラブがヨーロッパに向かうことにチャレンジ精神がなく、消極的であるという批判もある。移籍金の対価が十分でなければ、クラブはなかなか手放さず、選手はまず中国や中東など大金を稼げる舞台を見る」と、別の観点からも問題点を報じた。
一方で、日本の現状については「日本は失敗しても若いうちにヨーロッパへ行くという傾向が強い。この1年で、三笘薫や旗手怜央など、何人もの選手がヨーロッパに進出した。あるサッカー関係者は『日本にはソン・フンミンのようなワールドクラスはいないかもしれないが、ヨーロッパで徐々に成長を見せ、地位を確立しつつある選手は少なくない』という。その分、格差が広がる」と比較し、母国サッカー界の未来を憂慮する論調が展開されていた。