なぜ太田宏介は地元・町田に“帰還”を決めたのか 変わりゆく「夢」と恩返しへの想い
「まちだ青城祭」でホームデビューの可能性に「相変わらず持ってる」と笑顔
FC町田ゼルビアの前身、FC町田で育った太田少年はプロサッカー選手となり、およそ20年ぶりの復帰を実現させた。「この年齢(35歳)で必要としてくれるクラブがあること自体すごく幸せなことですけど、それが町田だなんてすごい奇跡。いまだに『これ現実なのか?』ってちょっとフワフワした気持ちです(笑)」。まだ夢見心地の太田だが、本拠地デビューには絶好の舞台が用意されている。
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それが8月6日のJ2リーグ第30節、ホームでの大分トリニータ戦だ。この日は「町田で一番大きな夏祭りをつくる」をコンセプトに、2021年に初開催となった「まちだ青城祭」が開催される。ハーフタイムには天空の城の夜空に花火が上げられるなど、さまざまな催しも行われる一大イベント。プレーオフ(3位から6位に出場権)進出を争う8位大分との直接対決ということもあり、“お祭り男”を自負する太田は「舞台が完全に整いましたね」と意気込みを見せる。
「ホームデビュー戦がそこ(まちだ青城祭)というのは相変わらず“持ってる”なと思います(笑)。お祭り好きとして、もうこれ以上ない機会。スタジアムに来てくれるサッカー少年少女たちに夢を与える機会にもなりますし、試合に勝つことはもちろんですけど、インパクトあるプレーをしたいですね。今日の練習でもフリーキックのフィーリングは良かったですし、ホームデビュー戦でフリーキック、決めます!」
昨年2月、オーストラリアでのデビュー戦となったブリスベン・ロアー戦(3-1)では途中出場から2アシスト。本人も「どんな時でも慌てず、平常心でプレーできるようになった」と新天地への適応には自信を覗かせる。その豊富な経験と高精度の左足は、J1昇格を目指す町田にさらなる勢いをもたらしてくれるはずだ。
「このクラブで成し遂げたいことはJ1昇格。まずはこれに尽きます。残り14試合。まだまだ可能性はあると思いますし、とにかく目の前の試合に1つ1つ勝って、とにかくこのチームで昇格したい。J1に昇格すれば、もっともっと大きくなれる可能性を秘めたチームだと信じています。自分を育ててくれた町田にいろいろな形で貢献していきたいです」
[プロフィール]
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。J1通算296試合11得点、J2通算33試合0得点、J3通算2試合0得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして存在感を発揮。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、出身地のJクラブ「FC町田ゼルビア」を盛り立てる。
【試合情報】
開催日:2022年8月6日(土)
カテゴリー:J2リーグ第30節「まちだ青城祭」
対戦カード:FC町田ゼルビア vs 大分トリニータ
キックオフ時間:19:00
試合会場:町田GIONスタジアム
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(石川 遼 / Ryo Ishikawa)