森保J、韓国戦出場の16選手を金田喜稔が採点 「アジアレベルは超えている」「あのプレーが試合を左右」と絶賛の“最高評価”は?
藤田を称賛「状況判断、テクニックは圧巻」 町野は「懐の深いプレー」も評価対象
<MF/FW>
■岩田智輝(横浜F・マリノス)=★★★★☆(4つ星)
藤田との位置関係を意識しながら上手く補完し、バランスを取っていた。藤田が攻撃に絡んだ時、空いた危険なエリアを埋めつつ、中盤のスペースに目を光らせる観察眼と配慮も際立った。藤田との“マリノスコンビ”の良さが上手くピッチ上で表現されていたように思う。
■藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス/→後半42分OUT)=★★★★★(5つ星)
攻守の切り替えの早さ、ボール奪取能力の高さが光った。何より、先制点につながるアシストが素晴らしい。ファーサイドに送った状況判断、テクニックは圧巻で、あのプレーが試合の流れを大きく左右したと言っても過言ではない。今後も招集してほしいと思わせる1人だった。
■西村拓真(横浜F・マリノス/→後半33分OUT)=★★★★☆(4つ星)
2ゴールを挙げた1戦目ほどのインパクトは残せなかった。期待値が上がっていただけに、シュート1本はアピールとしては物足りない。シュートへの感覚に優れているだけに、そうした場面をもっと見たかったというのが正直なところだが、それでも脅威は与えた。
■町野修斗(湘南ベルマーレ)=★★★★★(5つ星)
1ゴールは見事。公言どおり、大会を通じて3ゴールを挙げた。韓国の選手を相手に足元でキープする場面も見られ、懐の深いプレーで簡単にボールを失わないのはプラス材料。アジアレベルは超えている。問題は世界レベルかどうかだが、9月に試してみたい、見てみたい選手の1人だ。
■相馬勇紀(名古屋グランパス/→後半42分OUT)=★★★★★(5つ星)
決して簡単なヘディングシュートではなかったが、先制ゴールを決め切った。またセットプレーが課題の日本において、コーナーキックからのアシスト(佐々木がゴール)も光明。大会を通じて、「自分のやるべきこと」を理解しているのが伝わり、自分のプレーを出し続けられるのも強み。
■水沼宏太(横浜F・マリノス/→後半14分OUT)=★★★★☆(4つ星)
チーム全体に落ち着きをもたらすプレーを見せ、右サイドで起点となる存在だった。こぼれ球に反応したシュートなど惜しい場面もあっただけに、あそこでチャンスを残せていればアピール度はさらに高まったはず。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。