森保ジャパンのE-1選手権、“猛アピール”へ期待の5人 大卒ルーキー、レフティーモンスター…中国&韓国戦で躍動あり得る選手は?
細谷の冷静さ&シュート技術は貴重な武器
■細谷真大(MF/FW/柏レイソル)
推進力のあるドリブルと絶妙な抜け出しというオン・オフの武器を併せ持つ。それでいてディフェンスやサポートも献身的で、総合力の高いFWだ。もちろん、万能性はA代表でも強みになるが、スペシャリティーとして何を強調して行くかもアピールポイントになってくる。
そこで注目したいのが、ゴール前の冷静さ、トップスピードで持ち込みながらGKを見てコースを狙える落ち着きとシュート技術だ。日本のFWは過程が良くても、最後にシュートが浮いたり、枠外に飛んでしまいがちだが、細谷はそうしたシーンが少ない。
ウズベキスタンで行われたU-23アジアカップで活躍した細谷は鈴木彩艶(浦和レッズ)や藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)と同じパリ五輪世代の選手で、大岩剛監督から「A代表として五輪に出ること」を求められている。その意味で国内組のチームながら、この段階でA代表に入ったことは上々だが、カタールW杯のメンバーに食い込むぐらいの勢いを出せれば、パリ五輪のエースになって行く道筋が明確に見えてくる。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。