「面白いと感じた」「やや空回り」の日本代表選手は? 金田喜稔が香港戦出場の全16選手を採点
中盤の横浜FMトリオが好連係、攻撃陣も「最高のアピール」
<MF>
■岩田智輝(横浜F・マリノス)=★★★★☆(4つ星)
横浜FMでやっているだけに藤田との補完性は抜群で、西村も含めてお互いの特徴をよく理解していた。藤田を生かすという意味ではクラブでのパフォーマンスと同様で安定しており、中盤を下支えしていた。
■藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)=★★★★☆(4つ星)
サイドに流れたりしながら攻撃を構築。特に水沼、山根との絡みも良かった。ルーズボールに対するチャレンジや読みも光る。A代表デビューで、難しい攻守のバランサー役を求められたなか十分の出来だった。
■西村拓真(横浜F・マリノス/→後半19分OUT)=★★★★☆(4つ星)
代表デビュー戦で2ゴールは圧巻。ポテンシャルも含めて「この選手、面白いな」と感じた。好調を維持し、得点力やインテンシティー(プレー強度)も高く、ハードワークもできる。シュート精度も魅力的に映った。
<FW>
■町野修斗(湘南ベルマーレ)=★★★★☆(4つ星)
攻撃陣で唯一フル出場し、代表デビュー戦で2ゴールと最高のアピールになった。山根のクロスも良かったが、あのヘディング弾は決して簡単ではない。185センチの高さに加え、左足のシュートも含めて良さが光った。
■相馬勇紀(名古屋グランパス/→後半19分OUT)=★★★★☆(4つ星)
自分の役割、できることが整理されている選手。開始早々に決めたフリーキック(FK)はアピールの意味で大きい。相手の対応力の問題があったとはいえ、セットプレーから得点の少ない森保ジャパンにおいて意味ある1ゴールだった。
■水沼宏太(横浜F・マリノス/→後半19分OUT)=★★★★☆(4つ星)
32歳での代表デビュー戦としては上々。右サイドの連係は急造ながら非常に良く、クロスの精度は日本でトップクラス。全体的な能力が高くてパフォーマンスも安定しており、経験値の高さを感じさせた。ただチャンスはあっただけに、最低1ゴールは取ってほしかった。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。