香港戦は「今後2試合に向けた練習」 英記者が指摘する「一考の余地」が生まれるシチュエーションは?
中国戦、韓国戦に向けて「準備万端」
実際、もっと多くのゴールが入ってもおかしくなかったはずだ。日本は前半20分過ぎで3点のリードを奪ったのだから、二桁得点する可能性もあっただろう。香港のGKパウロ・セザールはミスもあったが、その後は何度もセーブをして失点を抑えていた。
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森保監督がフィールドプレーヤーの半分を横浜F・マリノスの選手で固めたのは、クラブでの理解と流れをチームに確実に反映させるためだっただろう。この5人はケビン・マスカット監督のチームがJリーグで首位を走る理由を示していた。
岩田智輝と藤田譲瑠チマの中盤での信頼性の高さには疑いの余地はなく、畠中槙之輔は後方で安定したプレーを見せた。水沼宏太は右サイドで絶えず脅威となり、西村拓真は湘南ベルマーレの町野修平の背後で輝きを放っていた。
この大会では当落線上の選手たちにチャンスが与えられ、今年11月のワールドカップ(W杯)メンバー入りを懸けて戦っている。とはいえ、この一方的なゲームの中でのパフォーマンスだけでメンバー入りの扉が開かれることはないだろう。しかし、中国戦や韓国戦での出来次第では森保監督に26名のメンバー構成に一考の余地が生まれるはずだ。
イージーな序章はここで終わり。これから始まる厳しいゲームに向けて日本代表の準備は万端と言えるだろう。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。