一番の売りは視野の広さと判断の速さ、幼少期から際立っていた視点

　体格的にフィジカルに恵まれた選手というわけではないが、アジリティーやシュートのパワーなど、総合的にも能力の高さは目を見張るものがある。ソウガの一番の売りは、その視野の広さと判断の速さである。その点においても幼少期から周りの子とは違うソウガの視点は際立っていた。

　赤ちゃんサッカーに毛が生えたくらいの頃から、裏のスペースを狙ったり、寄ってきて離れる動きをしたり、サポートの動きをしていたり、目指すサッカー像のようなものがソウガの中にきちんと芽生えていた。

　その理由として、生まれた時から家ではラ・リーガ（スペイン1部）の試合が流れていて、いつもダイジェストではなくフルの試合を見せていたことが影響しているのでは、とお父さんは言う。

　飛び級でのJリーグ下部組織への参加など、周囲からも期待を受けているソウガであるが、お父さんはいたって冷静に、まだまだ多くの選択肢を見せてあげたいし、良くも悪くも
1つのカラーに染まらないようにしてあげたいと語る。

　サッカーだけにとどまらず、彼の人間としての成長には何が必要か、を常に意識して子育てをされている姿勢は本当に素晴らしい。それでもソウガには将来、日本サッカー界を背負ってもらいたい、と思うほどのポテンシャルを感じずにはいられない。