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【天才キッズ】父は元プロ格闘家…憧れはリバプール名手の小学2年生 赤ちゃんの時から垣間見えた片鱗、際立つ能力の理由は?
未来のスター候補生を発掘「BLAZE A NEW PATH~天才キッズを探せ No.63」
日本サッカー界の未来を担う将来有望な天才キッズを探す「FOOTBALL ZONE」の連載「BLAZE A NEW PATH」(新しい道を切り開く)。謎のスカウトマン・パウロ吉田が日本全国を回って未来のスター候補生を発掘するなか、今回は埼玉県在住の小学2年生・井上奏雅くんに迫る。(取材・文=パウロ吉田)
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今回紹介するのは埼玉県に住む2年生(取材時1年生)の井上奏雅(以下、ソウガ)選手だ。お父さんはなんとキックボクシングから総合格闘技まで経験された元プロ格闘家で、お母さんはバスケットをやっていた。
ソウガにはサッカーをやっていた現在大学生の兄が2人いて、生まれた頃から生活環境の中にサッカーはあったが、ソウガがサッカーを習い事として始めたのは1歳の後半、地域でやっていたベビーサッカー教室に通い出したことがきっかけだった。周りは3歳児くらいが多かったそうだが、ソウガはそこで年上の子たちと遜色ないどころかそれ以上のプレーをしていた。
2歳の後半になるとU-6でのプレーを薦められ、飛び級で上のクラスでプレーするようになった。3歳になると年長の対外試合に呼ばれたという。その試合でもアグレッシブに戦っていたが、手にボールが当たって泣いて終了したという微笑ましいエピソードもある。
当時を振り返ったお母さんは、息子が飛び抜けて上手いと思うよりも、泣かずにちゃんと走れていて凄いな、という程度で見ていたという。格闘家として、スポーツにおいて必要な基本的な身体操作などに造詣の深いお父さんは、赤ちゃんの時のソウガの仰向けでバタバタさせる足の回転の速さや四肢の動かし方などを見て、彼の能力の高さに気づいていた。また、能力が高いが故に早々に立って歩かないように、掴まり立ちに使えそうな物を部屋から排除するなど、たくさんハイハイさせる努力をしていた。
特筆すべきは、ソウガがその頃から決してサッカー漬けであったわけではないことだ。両親は幼少期からソウガにさまざまな経験を意図的にさせてきた。そんな経験と、年の離れた兄たちに囲まれていた環境も手伝ってか、ソウガはどこでも物怖じせずに自分を表現し、周りとコミュニケーションを取ることにも長けている印象だ。
アスリートであったお父さんは食事面などでもきちんとした知識で彼の成長をバックアップしている。試合2日前くらいからは食事もかなり意識していたり、夜が遅い時は消化に良いものを意識的に与えていたり、日頃から効果的な吸収を促すために栄養素の組み合わせをしっかり考えている。お母さんはお父さんに言われるがままに、と謙遜するが、日々の家族の生活をしっかりとバックアップしており、素晴らしいチームワークを感じた。
パウロ吉田
パウロ・ヨシダ/世界65か国以上を旅するクリエイティブアスリート。多様なスポーツに精通し、それらを実践している。日本の体育教育をカルチャーに変えるべく、さまざまな競技にさまざまな角度から刺激を与えている。好きなサッカー選手はジョージ・ウェア。