森保J、カタールW杯へ“滑り込み”の可能性十分「E-1注目メンバー5人」 “FW枠”をこじ開け得る大型ストライカーら厳選
【識者コラム】E-1選手権メンバーからW杯本大会行きを勝ち取る可能性は?
カタール・ワールドカップ(W杯)まで半年を切ったタイミングで行われるEAFF E-1選手権は国内組にとって事実上のラストアピールのチャンスとも言える。おそらく、ここで活躍した選手が9月の欧州遠征に加わり、最終メンバー発表前の“サバイバル”に挑んでいくことになる。
今回は事前に伝えられていた通り、国内組から前回W杯に出た酒井宏樹(浦和レッズ)、長友佑都(FC東京)、大迫勇也(ヴィッセル神戸)が招集の対象外に。ブラジルW杯のメンバーだった権田修一(清水エスパルス)も見送られた。W杯経験者では武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)が例外的に招集されたが、怪我で最近の活動に呼べていなかったこともあり、ここでチェックしておきたい狙いだろう。
国内組のみでの編成という事情はあるが、初招集が10人というフレッシュなメンバー構成となった。しかも、19歳の鈴木彩艶(浦和レッズ)から32歳の水沼宏太(横浜F・マリノス)まで、バラエティーに富んでいる。ただ、1つ明確な選考基準を挙げるならば、カタールW杯の最終メンバー26人に招集する可能性がどれだけあるかだろう。
もちろんGKや最終ラインを除けば、欧州組だけで枠が埋まってしまう可能性も高く、非常に狭き門ではある。それでも今回のメンバーは何かしら、現在のフルメンバーにもない武器や特長がある選手が目に付く。
思い起こせば、韓国で行われた2013年の東アジアカップ(現E-1)で日本が優勝し、当時のアルベルト・ザッケローニ監督は初招集だった5人を含む8人をブラジルW杯の最終メンバーに選んだ。今回はE-1からW杯までの期間が短く、欧州組の人数を考えても状況はより厳しいが、自国開催でもある今大会で優勝することが、アピールの最低条件になってくるだろう。
今回の注目選手は初招集の10人に加えて、予選期間に招集のなかった選手からカタールW杯に滑り込む可能性が十分にありそうなタレントを紹介する。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。