“ガラスの天才”ウィルシャーが30歳で現役引退 アーセナル時代の伝説弾に再脚光「キャリア最高のハイライト」
2013年10月のノリッジ戦で生まれたゴールに再び注目
イングランド1部アーセナルなどで活躍した元イングランド代表Fジャック・ウィルシャーが、7月8日に現役引退を発表した。度重なる怪我に悩まされた“ガラスの司令塔”の引退発表を受け、2013年に生まれたアーセナルの伝説のゴールが再び脚光を浴びている。
ウィルシャーはアーセナルのアカデミー出身で、2008年にクラブ史上最年少の16歳256日でトップデビューを飾った。抜群のパスセンスを誇り、イングランドの未来を担う逸材として注目を集め、2010年にはA代表デビューも果たした。
しかし、キャリアを通じて怪我に苦しみ、離脱と復帰を繰り返しながらの日々で出番は徐々に減少していった。2018年にはアーセナルを退団し、ウェストハムへ完全移籍した。その後、ボーンマスでのプレーを経て、昨季はデンマークのオーフスGFに所属していたが、契約満了を持って今夏に退団していた。去就が注目され、指導者への転身が噂されていたなか、7月8日に引退を正式発表した。
米スポーツメディア「ブリーチャー・レポート」の公式ツイッターは、「ジャック・ウィルシャーが30歳での引退を発表」と引退を伝えると、さらに「彼が決めたあのアーセナルのゴールは絶対に忘れない」とコメントをつけ、ゴール動画を投稿した。
そのゴールとは2013年10月19日に行われたノリッジ・シティ戦(4-1)で生まれたアーセナルの華麗なパスワーク弾だ。0-0で迎えた前半18分、左サイドの元スペイン代表MFサンティ・カソルラと中央で待っていたウィルシャーとのパス交換でエリア内へボールを運ぶと、FWオリビエ・ジルー、そして再びウィルシャーがダイレクトでパスでつなぎ、最後はジルーからのパスに抜け出して3度ボールを受けたウィルシャーが右足のダイレクトシュートでネットを揺らした。このゴールはクラブ史に残るスーパーな一撃として今も語り草となっており、ウィルシャーの引退発表で再び脚光を浴びている形だ。
このツイートに対して、「ウィルシャーこそが世界最高のMFだと思っている」「私が見た中でプレミアリーグ最高のゴール」「(このゴールが)彼のキャリア最高のハイライトだ」「彼が健康体だった時は最高の選手の1人だった」「ブリティッシュ・イニエスタだ」と改めてこのゴールとウィルシャーに対する称賛するコメントが多数寄せられている。
イングランドが生んだ天才MFは早すぎる引退を迎えが、彼が残した芸術的なゴールは多くのファンの記憶に深く刻み込まれているようだ。