マンU、C・ロナウドの退団希望は光明? 英紙指摘「再建のための最も重要なステップ」
ロナウドが退団するとなれば、マンUは一気に再建の道へ
イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの退団希望が明らかになったが、クラブは最大の得点源を失う痛手以上の恩恵があるのかもしれない。英紙「ガーディアン」は、ロナウドの退団でチームが抱えるジレンマから解放される可能性を報じている。
ロナウドは昨夏にイタリア1部ユベントスを退団し、2009年以来となるユナイテッド復帰を果たした。公式戦38試合で24得点を決めるなど結果を残した一方で、チームはプレミアリーグで6位に終わるなど低迷した。
新シーズンに向けた補強が一向に進まないことに不信感を募らせているロナウドは退団を希望していることが明らかとなり、去就問題が過熱している。そうしたなかで、「ガーディアン」紙は「ロナウドの退団は心苦しいが、これでマンチェスター・ユナイテッドは前に進める」とポルトガル代表FWをめぐる問題について特集した。
37歳でユナイテッドに復帰したロナウドはかつてほどの圧倒的な存在感はなくなったとはいえ、それでもチームトップの得点数を記録するなど健在ぶりを示した。一方で、守備における貢献度の低さは再三指摘されてきたが、絶対的なカリスマであるロナウドを外す選択肢は事実上なく、“ロナウドを中心としたチーム作り”を余儀なくされていたのもまた事実だ。
記事では、前線からのハードプレスを思考するテン・ハフ監督とロナウドのスタイルの“ミスマッチを指摘。「この2つが相容れることはない。根本的な断絶があり、調和させることはできない。現代的なサッカーを目指す監督ではロナウドに居場所を与えられない」とし、昨夏の電撃復帰からわずか1年での退団希望というニュースは大きな衝撃であると同時に、「ロナウドが出ていくことはユナイテッド再建のための最も重要なステップでもある」とした。
「エリック・テン・ハフはロナウドと一緒に働くことを熱望していると言ったが、それは社交辞令だろう。もしロナウドがチームを去り、予算にも余裕ができれば、監督は自身のフィロソフィーを通しやすくなる。それは間違いなくチームに安心感をもたらすことになるはずだ」
2012-13シーズンを最後にプレミアリーグ優勝から遠ざかるなど低迷期が続くユナイテッド。名門復活のためにはロナウド頼みの状況から脱却する必要があるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)